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同じ目線で頑張れれば会社は救われる

第3回:「経営者失格」の窮地を支えてくれたメンバー

2015年6月8日(月)

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倒産の危機に直面しながら会社に残ってくれた社員を見て、小島社長は「会社にとって最も大切なことは実績を残すことではなく、同じ目線で頑張っていくことができるチームを作ることである」と悟った。そこで、管理職に対する360度評価など数々の仕組みの構築に手を付けた。

 「経営者失格」――。20歳で起業した私は、22歳の時、メンバーからこの言葉をつきつけられました。結果が出ればメンバーはついてくる、不穏な雰囲気も払拭できる、そう信じていた私でしたが、メンバーの不信感を拭い去ることはできませんでした。経営者としてビジョンを語らず、メンバーとしっかりしたコミュニケーションをとらず、不満が聞こえてきたら耳を貸しながらも心の中で「ベンチャー企業に入って、不満を言うほうがおかしい」と思っていた私は、確かに経営者失格でした。

 しかし、そういった状況下でも私を支えてくれた存在がいました。

 まず、一緒にウィルゲートを創業した専務の吉岡諒です。彼は「梨揮だけに借金はさせない。自分を連帯保証人にしてくれ」と申し出てくれ、その頃、他社から高額の報酬で誘いがあったにもかかわらず、最後まで一緒にいると決断してくれました。

「残ってくれたメンバーたちによって支えられた」という小島社長(写真:菊池一郎)

 また、出資者の中には多くは語らず、「もう一度、頑張れ」と言ってくれる人もいました。

 社内では、半分以上のメンバーが辞めると言い出しました。一方で、残留を決断したメンバーは「自分がウィルゲートを建て直す」という気持ちを持っていたのです。今振り返えっても、感謝しても感謝し切れないほどの熱意でした。

 私は創業からずっと、寝る間を惜しんででも借金を背負ってでも、メンバーやお客様のためになるなら、という思いを抱いて行動してきました。その中で、私ほど本気ではなく、結果も振るわないメンバーたちから「倒産寸前になったのは代表者である小島のせい」と言われました。こうした声に対して、心のどこかで「そんなに自分が悪いのか、悪いのは、責任感がなかったり結果を出さなかったりしたメンバーなんじゃないか」と思っていました。

 しかし、こんな事態を引き起こした自分にまだ期待してくれる人がいたのです。彼らと接する中で、誰が悪いかよりも、結果的に自分を信じてくれた人たちに応えられなかったという事実が本当に申し訳なく感じました。誰が悪いかを考えるより自分が悪いところを少しでも改善して、信じてくれた人たちに価値を少しでも返したいと思うようになりました。

 こうして「自責」で事態を捉えることができるようになった私は、初めて客観的に物事を見ることができるようになりました。そして、リーダーである自分の振舞いが全ての原因だったと気づいたのです。

 そして、経営者失格の自分に期待してくれる人々の姿勢には驚かされました。結果を出せていない私を責めるのではなく、一緒になって問題を解決しようとしてくれるのです。その姿から、私は自分自身に欠けていたリーダーシップというものを改めて学びました。

 私はメンバーに対して、寄り添うような気持ちで接してこなかった。理解を示したり期待したりするよりも、「なぜできないのか」「結果を出せないのか」と心の中で憤ることが多かったのです。これでは、メンバーから信頼を失うのは時間の問題でした。

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「同じ目線で頑張れれば会社は救われる」の著者

小島梨揮

小島梨揮(こじま・りき)

ウィルゲート社長

慶應義塾大学在学中の2006年にウィルゲートを設立。同社は一時は組織の内部崩壊により倒産に直面したものの、経営者としての姿勢を改めその危機を乗り越えてSEO業界トップクラスの座に導いた。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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