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Paix2 “塀の中”の歌姫

塀の中のアイドル

2015年6月6日(土)

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「刑務所のアイドル」と呼ばれる歌手がいる。受刑者に歌を届け、眠っている良心を呼び覚ます。塀の中との対話は、300回を超えた。

甲府刑務所にて。北尾真奈美(左)、井勝めぐみ(右)
(写真=矢幡 英文)

 全国の刑務所で過ごす長期の受刑者で、彼女たちの存在を知らない者はまず、いない。長野刑務所に収容されていた元ライブドア社長の堀江貴文氏もSNS上の“獄中手記”で、「美しいハーモニーで聴かせる満足度の高いステージ」と絶賛したほど。“塀の中”は、彼女たちが慰問にやってくるのを首を長くして待ちわびている。

 12年間続けてきた慰問コンサートは2012年末には317回に及んだ。全国には67の刑務所や少年刑務所があるので、1カ所につき平均5回ほど訪れている計算になる。これほど受刑者の矯正活動に密に関わってきた歌手は日本の監獄史上、恐らく、誰もいないはずだ。

 刑務所の慰問に力を入れている歌手はほかにもいるが、杉良太郎や八代亜紀など演歌勢が多い。それに対し、Paix2(ペペ)はJポップや、フォークソングのカバー曲を中心に歌う。中には、かなりアップテンポの曲も含まれる。ポップスの歌い手が慰問を手がけるのは珍しい。

 井勝めぐみと北尾真奈美が、2000年に結成したPaix2。彼女たちは華やかな芸能界の表舞台ではなく、なぜ刑務所というステージを選んだのか。受刑者との交流を通じて見えてきた社会の裏側や、更生のあり方。そして、「罪」とは何か、「罰」とは――。清涼感のある歌声は、受刑者の心を突き刺し、揺さぶり続けている。

初めての“塀の中”で凍りついた

 井勝と北尾はともに鳥取県生まれである。ユニットを組むまで接点は2人にはない。井勝は看護学校を卒業後、私立病院に勤務する看護師だった。とりわけ、重病患者の病棟を担当し、人間の生き死にに立ち会ってきた。一方、北尾は地元の短期大学を卒業後、岡山大学地球物質科学研究センターの助手の仕事に就いていた。

 交差するはずのない2本の糸を結びつけたのは、1998年に開催された歌謡コンクールだった。県別に予選が実施され、後の全国大会で優勝すればCDデビューできるというもの。2人はいずれも予選で敗退するが、プロデューサーの目に留まり、ユニットを組むことになった。

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「Paix2 “塀の中”の歌姫」の著者

鵜飼 秀徳

鵜飼 秀徳(うかい・ひでのり)

日経おとなのOFF副編集長、浄土宗僧侶

京都市景観市民会議委員(2016年)、佛教文化学会会員。 1974年生まれ。成城大学文芸学部卒業後、報知新聞社へ入社。2005年日経BP社に入社。日経ビジネス記者などを歴任。2016年4月より日経おとなのOFF副編集長。浄土宗僧侶の顔も持つ。正覚寺副住職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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