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沖縄のこと、知っていますか?

虐げられた歴史~薩摩藩による支配、琉球処分、沖縄戦、本土復帰

2015年6月11日(木)

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 沖縄はかなり独特な島である。その歴史、風土、文化は東京のそれらと大きく異なる。

 沖縄は元々は琉球王国であった。これを薩摩藩が17世紀にその傘下に収めた。ただし、沖縄はこれ以降も清王朝への朝貢を続けていた。琉球王国は薩摩から課税されていた一方で、かなりの程度の自治や独自外交を展開していたわけだ。

 やがて、19世紀にペリーの黒船をはじめとする欧米からの船が来航するようになった。欧米列強はアジアに、文明と共に植民地主義、帝国主義、さらには列強間の競争をもたらした。その結果、琉球王国が取ってきた二重冊封制度は許容されない厳しい国際情勢が生まれた。沖縄は日本の一部となり、その名を沖縄県と改め、近代化と日本化を同時に推進することになった。

 時代は、太平洋戦争末期に下る。1945年4月に米軍が沖縄本島に上陸。「日本で唯一の地上戦」と呼ばれる沖縄戦が展開された。

沖縄戦で、59万の県民のうち12万人以上が犠牲

 この戦いは、米軍の本土上陸を遅らせるため沖縄を犠牲にする、いわゆる「捨石作戦」となった。その凄まじさを、沖縄の人々は「鉄の暴風」と呼ぶ。沖縄上陸に当たり米軍は、約2000機もの戦闘機――約300機ものB29を含む――、空母40隻以上、戦艦18隻、巡洋艦数十隻、駆逐艦および護衛駆逐艦約150隻を送り込んだ。

 ジョージ・フェイファー氏はその著書「天王山―沖縄戦と原子爆弾」において次のように記している。「強力な戦艦十隻が、口径十四インチないし十六インチの主砲をもって海岸をたたき、それより口径の小さな副砲による片舷斉射撃と、巡洋艦九隻、駆逐艦二十三隻、約二百隻の砲艇による斉射がこれに加わって、膨大な量の砲弾を撃ち込んだ。口径十六インチから十四、十二、八、六、五インチの各砲の砲弾が約四万五千発、そのほかロケット弾三万三千発と、追撃砲弾二万二千五百発である」。

 圧倒的な量の火力と物資を携えた55万人の米兵に、日本側はなす術もなかった。日本側の戦力は10万人の兵士と、民間から直前に急ぎ徴兵され、ろくな訓練も受けなかった“にわか兵士”。そして男女の学徒兵たちである。それでも、旧日本軍は米軍と那覇の首里と宜野湾の普天間の辺りで激戦を繰り広げた。特に嘉数高台とシュガーローフヒルでは多くの血が流された。

 首里が陥落しても、牛島満司令官は本島の南端、喜屋武(きゃん)半島まで退却する道を選び組織的な抵抗を行った。これが終了したのは、同司令官が自決した6月23日である。この日は慰霊の日として沖縄では記憶されている。

 この戦いで、59万の県民のうち12万人以上が犠牲となったと推定される。この悲痛な民間人の死者の中には以下の人々が含まれる。

  • 激戦の中で兵站の手伝い、負傷者の手当て、調理などをするために、日本軍の近くにいなければならなかった人たち
  • 捕虜となるのを拒んで集団自決した人々
  • 洞窟に逃げていたが日本兵によって追い出され、戦場でさまよい、撃ち殺された人々
  • 日本兵とともに洞窟にいたために、米兵が洞窟に投げた手榴弾で焼死した人々
  • 日本兵によって食料を没収されて飢え死にした人々
  • 米国に降伏しようとして「スパイ」の疑惑をかけられ、日本兵に殺された人々
  • マラリアが蔓延している島に強制避難させられた人々

 海軍指揮官の大田実は「沖縄県民斯ク戦ヘリ 県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」と、最後の電報に書かずにはいられなかった。

コメント2件コメント/レビュー

 沖縄の事なら、『沖縄の不都合な真実』(新潮新書)や『狼魔人日記』(ブログ)で、ある程度は知っています。軍事基地の負担は、沖縄17パーセントに対し本土は83パーセントであるとか、広がる一方の官民格差の問題や根強い男尊女卑、県庁や教職員などの公務員系労働組合が動員する平和デモ(日当付き)とかいろいろ。 沖縄本島の人は、八重山の人たちの心の声をどれほど知っているのでしょうか?かつて本島から課せられたきつい人頭税のこと、忘れてるわけではないんですよ。自分たちだけ被害者面するのは、いい加減にしろ。(2015/06/11)

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「沖縄のこと、知っていますか?」の著者

吉川 由紀枝

吉川 由紀枝(よしかわ・ゆきえ)

ライシャワーセンター 研究員

慶応義塾大学商学部卒業。アクセンチュアに勤務。2005年コロンビア大学にて修士号取得後、ライシャワーセンターにてアジャンクト・フェロー。2012年-2014年は沖縄県知事公室地域安全政策課主任研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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 沖縄の事なら、『沖縄の不都合な真実』(新潮新書)や『狼魔人日記』(ブログ)で、ある程度は知っています。軍事基地の負担は、沖縄17パーセントに対し本土は83パーセントであるとか、広がる一方の官民格差の問題や根強い男尊女卑、県庁や教職員などの公務員系労働組合が動員する平和デモ(日当付き)とかいろいろ。 沖縄本島の人は、八重山の人たちの心の声をどれほど知っているのでしょうか?かつて本島から課せられたきつい人頭税のこと、忘れてるわけではないんですよ。自分たちだけ被害者面するのは、いい加減にしろ。(2015/06/11)

沖縄はかわいそう。と、本土の人の罪悪感を煽る魂胆か、見え見え。(2015/06/11)

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