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貿易赤字、円安で当面拡大

  • 山本 康雄

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2013年3月11日(月)

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円安進行によって日本の貿易収支改善が期待されている。しかし、当面は輸入価格の上昇によって、むしろ赤字拡大要因に。輸出産業の競争力回復による収支改善は夏以降になりそうだ。

 1月の貿易赤字が単月として過去最大の1.6兆円強となった。通年で過去最大の赤字幅だった2012年(6.9兆円超)に続き、円高是正もあって貿易収支の先行きに関心が高まっている。

 まず、貿易収支悪化の内訳を分析してみよう。6.6兆円の黒字だった2010年からの内訳を見ると、過去2年は輸出金額の減少より輸入金額増加の影響が大きかった。原油価格の上昇に加えて、東日本大震災後に原子力発電所がほぼすべて停止したことに伴う燃料需要の増加で、輸入金額は2年間累計で約10兆円増加した。

 ただ、足元で電源に占める火力発電の比率は90%程度まで上昇しており、原油やLNG(液化天然ガス)の価格がさらに高騰しない限り、燃料輸入の拡大は一服する可能性が高い。この間の輸出金額は、円高と海外経済減速で年間2兆円弱のペースで減少し続けた。

 では、大幅な赤字となった日本の貿易収支に対して、最近の円安はどう作用するか。日本の貿易取引において、ドル建て決済の比率は輸出で約5割、輸入は約7割と輸入の方が高く、円ベースの物価上昇幅は輸入物価の方が大きくなる。円安によって交易条件(輸出物価/輸入物価)は悪化するわけだ。

 2012年の収支バランスを基点に、海外景気などほかの条件を一定にして対ドルの為替レートが円安になった場合の影響を試算してみる。輸出数量の増加を考慮しても、円安による金額の増加幅は輸入の方が大きくなる。

 貿易収支の悪化幅は、対ドルの為替レートが2012年平均の1ドル=79.8円から90円になった場合で0.5兆円、100円なら0.8兆円と試算される。円安で輸出企業の競争力が高まると思われがちだが、当面は貿易赤字が拡大する。

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