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着物のたしなみ――扇子のルーツと使い方のマナー

伝統工芸の“粋”に触れる会に出席(後編)

  • 田村知子

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2006年4月22日(土)

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 「キモノみち」では着物や和装小物の楽しみ方などを追求していく。今回は前編 に続き、伝統と職人芸を継承する粋人会が主催したパーティーの模様をリポートする。

 「濱甼高虎(はまちょうたかとら)」の高橋欣也さんの講演が終わると、続いて日本橋小舟町の伊場仙のご主人、吉田誠男さんが登場した。伊場仙は創業1590年、400年以上の歴史を持つ老舗だ。江戸時代に浮世絵の版元として知られ、現在では団扇(うちわ)や扇子(せんす)をはじめとする和雑貨の製造・販売を行っている。吉田さんには、扇子にまつわるお話をうかがった。

 「1つ、クイズを出したいと思います。扇子はどこの国で生まれたと思いますか?」。吉田さんの問いかけに、会場からは中国、エジプト、インドなどの答えが上がった。だが、正解は「日本です」。

 7世紀末~8世紀初頭に描かれた高松塚古墳の「西壁女子群像」で、高貴な女性が団扇のようなものを手にしている。これは飛鳥時代に朝鮮半島から渡ってきたもので、大きく、非常に重たいものだった。そのため、日本人向けに改良した「檜扇(ひおうぎ:檜の薄い板を綴り合わせたもの)」が誕生し、宮中で使われるようになったという。すべてが木でできた檜扇は、今からおよそ1500年前に、さらに小さく軽くなるよう竹と和紙を使った「蝙蝠(かわほり)」に姿を変える。これが、折り畳みのできる現在の扇子の始まりだ。この頃の扇子は、高貴な身分の者が持つ装飾品の1つであった。

貴族から庶民へ、そして海を渡って愛される扇子

 現在日本では年に1度、女性が男性にチョコレートを渡し、愛の告白をする日としてバレンタインデーが知られている。聖人バレンタインにちなみ、愛を告白する風習は1950年代に西欧で始まったと言われているが、実は遥か昔、当時の日本でも、扇を使って同様の風習が行われていたというのだ。これは「贈扇の儀」と言って、旧暦の5月1日に、女性が蝙蝠に恋心を綴った歌を詠み、宮中で思いを寄せる男性に贈るという、なんともロマンチックな儀式である。

 扇子が夏の暑さを凌ぐものとして庶民へと広まったのは、江戸時代の後期になってからのこと。骨の本数を少なくして、廉価で買い求められるような工夫がなされた。また、自分の干支が他人に知られるのは恥ずかしいので十二支すべてを描いておくといった、遊び心のある図柄が人気を博したという。

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