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タケダ 次世代リーダーたちをどう鍛えたか

会議は人を育てる道場 「一言でもいいから発言してこい!」

  • 眞木 和俊

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2006年7月13日(木)

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 一方、特許部から知的財産(知財)部に姿を変える部門改革の渦中にいた部員たちは、いったいどのような対応を迫られていたのであろうか?

タケダの組織改革

 タケダ(株価)では部内人材の育成は、通常業務ローテーションによって順次行われていく。知財部でも配属後、原則として調査業務から始め、次に権利業務を担当する。係争やアライアンス業務は高度な専門知識を問われるため、部内でも経験豊富なベテランが直接指導を行う。

 しかしながら、秋元部長の掲げた事業戦略(営業=M、製造=P、開発=D、研究=Rと知財の連携)達成のためには、生易しい部内教育だけでは不十分であった。また、人員の入れ替えや配置換えを行うことは認められる状況ではなかった。そこで、シニアなエキスパートたちも分け隔てなく現場に出向かされ、鍛えられることになった。

 それまで本社の片隅でひっそりと特許申請業務に携わっていた彼らにとって、鋭い議論の飛び交う現場での会議参加は、まさに試練であった。しかも部長からの要求は、そこで見聞きした討議内容すべての報告と「一言でもいいから発言してこい!」というもの。単なる会議への参加ではなく、「参画」を求められたのである。

 会議で彼らが知財の専門知識をたどたどしく説明するたびに、研究所や製造のメンバーからは容赦なく議論を迫られた。口下手な部員の中には、現場に出ることを嫌がる者も現れたが、秋元部長は意に介さなかった。その意図は、現状の特許部が他部門からどのように見られ、どうすれば付加価値を出せるか、部員たちが自分自身で気づく場を与えることであった。

 1年もたたないうちに現場での厳しい洗礼を受けた部員のうち何人かは、知財の活用手段を積極的に他部門へ提案できるようになった。初めは会議に押しかけるように参加していた彼らに、現場のほうから声がかかるようになった。「知財の専門相談に気軽に応じてもらえる」といった、部員に対する期待も聞かれるようになった。

 円滑なコミュニケーションを図れる部員が出始めた頃に、部門名称を知的財産部に変更し、全社戦略としての「MPDRAP」(MPDR+アライアンス=A、特許=P)が提唱されることになったのである (図3)。

 現在では、タケダの得意とする4つの医薬品分野ごとにMPDRAPの各部門代表者が参画する製品戦略会議が行われる。そこでは、10年後を考慮した戦略・戦術を策定し、経営会議に上申する。取締役会や経営会議においても、必要に応じてMPDRAP委員会メンバーが参画し、アドバイスを行う。

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