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「混乱する現場を立て直せ」
巴川製紙所(その2)

  • 眞木 和俊

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2006年8月3日(木)

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 実際、現場は混乱していた。

 開発から製造への一連のプロセスの中で、新製品開発に軸足を置いた技術開発部門が先行すればするほど、試作段階から関与し始める製造部門の対応が遅れがちになる。

 しかし、開発の目処をつけた技術者の関心はすぐ次の製品開発に移ってしまうため、十分なフォローもないまま手探り状態で製造部門は量産立ち上げにかかることになる。その結果、不良品の山が積みあがるというわけだ。

 そして唯一、結果としての経営数字だけで全てが語られていた。

 井上社長が「数字以上のことは把握できない組織」となっていることに危惧の念を抱いたのも当然だった。

 このような「マネジメント不在」の状況を、経営の抜本改革の新たな段階として、改革することとなった。

 事業部内を製品分野別にユニットに分け、それぞれのユニット長に製品損益の責任を持たせ、個別の評価体制を敷いた。組織としてこれまでの「技術開発偏重」を見直し、ユニットが開発から製造まで一貫した運命共同体であることをはっきりと示したのである。
 
 この時、井上社長は「製品を売るのではなく、プロセス(研究開発・製造・品質保証)を売る会社」を心に描いていた。組織改変は、その実現に向けた具体的な一歩だった。(図2)

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