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妻のためにキャリアを諦めた夫…「優秀な彼女をサポートしたい」

男性が仕事のペースを落とすこともある米国事情

2006年8月25日(金)

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 やっぱり米国の男性は進んでいる…。あるパーティーで知り合った、製薬業界で働くアラン・サッサーさんの話を聞いて感心した。私は今年の8月から米ミシガン州に来ており、ミシガン大学フルブライト客員研究員をしている。「米国男性の家事育児参加と妻のキャリアに与える影響」をテーマに調査を行うためだ。

 冒頭のアランさんは、妻のデボラさんと10年前に結婚した。アランさんは、「彼女の仕事の都合で、これまでに3回引っ越しをした。僕はそのために転職したり、昇進を打診された時に断らなくてはいけないこともあったんだ」と言う。

 日本の場合、働く女性が岐路に立たされるのは、子供ができた時とパートナーが転勤、海外留学などをする場合だ。こういう場合、大抵は女性が仕事を辞めることになる。それだけに、アランさんの話には「さすがアメリカ」と感じた。

 アランさんは大学で生物学を学んだ後、製薬業界で働いてきた。生物学の学位とMBA(経営学修士)を持ち、ビジネスパーソンとして出世を望める立場でもある。一方、妻のデボラ・スタインさんは放射線治療を専門にする医師。2人は共に1990年代に米ミシガン大学で学んだ。学生時代から交際が始まり、結婚。現在、米フィラデルフィア郊外で、5歳と2歳半の子供たちと一緒に暮らしている。

 結婚から10年、3回も引っ越さなくてはならなかったのは、デボラさんの研修のためだ。放射線医学の専門家になるためには、医学部を卒業後、研修医として働きながらいくつかの試験に合格しなくてはいけない。デボラさんがより良い研修を受けられる大学病院を見つけるたびに、2人は移転を繰り返した。

出産後仕事のペースを落とすのは、米国でも通常は女性

 家事と育児はアランさんの担当。試験前はデボラさんが集中できるよう、アランさんは子供を連れて美術館に行ったり、車の中で子供を寝かしつけ、自分は本を読んだり友人に電話をして時間をつぶしたこともある。「彼女は優秀だから、僕は彼女のキャリアをサポートしたい」。なぜそこまでするの? との問いに、迷わずこう答えたアランさんを見て、日本にもこういう男性が増えてくれたらいいのに、と思ったのだが、話はそれほど簡単でもなかった。

 「彼は例外よ」とデボラさんは言う。米国でもキャリア女性の大半が、出産と共に負担の少ない仕事を求めて転職するというのだ。私がアランさんたち夫婦に出会ったパーティーには、弁護士の妻と医者の夫というカップルも来ていた。子供ができる前、妻は大規模な弁護士事務所に勤めていたが、2人目の出産を機に別の事務所でパートタイマーとして働くようになったと言う。「私の夫も、頑張って子供の面倒を見てくれるけれど、やっぱり私は仕事を減らさなければいけなかったわ。こういうカップルが大半だと思う」と話してくれた。

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「妻のためにキャリアを諦めた夫…「優秀な彼女をサポートしたい」」の著者

治部 れんげ

治部 れんげ(じぶ・れんげ)

経済ジャーナリスト

経済ジャーナリスト。昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員。1997年一橋大学法学部卒業後、日経BP社で16年間、経済誌記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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