生物進化の検証に適用。生態メカニズムの解明に一役
ゲーム理論は経済学以外の分野でも応用が進んできた。中でも積極的に活用しているのが生物学だ。例えば最も繁殖成功度が高くなるための合理的な行動について、ゲーム理論を使うと次のような説明ができる。

まず、図の「親による子の世話ゲーム」を例に説明しよう。プレーヤーは雄親と雌親。それぞれが産まれた子の世話をするか否かを選択する。決め手となるのは、産卵数と生存率だ。親が世話をするほど生存率は上がるが、雌が世話をする場合は産む卵の数が減ってしまう。繁殖成功度という利得を極大化するために、世話をするかどうかが決まる。
例えば両性が世話をする動物で、雌が子の世話を放棄する表現型(生物の形質的な特徴や行動様式)が現れたとしよう。放棄してもさほど産卵数は増えず、世話が雄だけになることで生存率がガタ落ちする場合は、今までより繁殖成功度が下がるため、この表現型は定着しない。
反対に、雌が世話をしないことで産卵数が増えて、世話は雄だけになっても生存率への影響は微々たるものであれば、繁殖成功度が上がる。つまり生存競争に有利な表現型が遺伝を通じて子孫に伝わり数を増していく。
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