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ダイバーシティーマネジメントに取り組む女たち
第3回:東京電力

最前線で活躍する雨宮弘子さん、横関まゆみさんに聞く

  • 田村 知子

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2006年12月12日(火)

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 東京電力の本店・労務人事部に「ダイバーシティ推進室」が設置されたのは2006年2月。その2年ほど前から、管理職候補の女性社員を対象に「リーダー研修」を実施したり、ワークライフバランス(仕事と生活の調和)の意識を高めるために上級管理職を集めての講演会などを行ってきたが、さらなる推進を目指しての発足だ。

東京電力労務人事部ダイバーシティ推進室長の雨宮弘子さん(写真:厚川 千恵子、以下同)
東京電力労務人事部ダイバーシティ推進室長の雨宮弘子さん(写真:厚川 千恵子、以下同)

 ダイバーシティ推進室を立ち上げるに当たり、室長には外資系化粧品メーカー、エイボン・プロダクツ出身の雨宮弘子さんを迎えた。雨宮さんは同社で人事総務本部人事総務部長、営業本部パシフィック・リージョン・セールス・ディレクターなどを務めてきた。

 招聘を受けた時、雨宮さんはまず、交渉に当たった担当者にこんな質問をしたという。「東京電力さんは関東地方だけですよね? 社員はほとんどが日本人ですよね? それでどんなダイバーシティーに取り組むのですか?」。東京電力では女性の活躍支援が進んでいないとの答えを聞き、雨宮さんが率直に感じたのは、「日本の企業では男女の性別がダイバーシティーの課題になるのか」ということだった。

 「現地法人である日本のエイボンでは、主に日本人が日本人向けに製品を販売していますが、海外の本社から様々な指示を受けます。例えば、このグローバルブランドを売りたいという希望を出された時には、日本のマーケット事情を伝え、それでは売れない、こんな商品の方が売れるといった折衝をしていかなければいけません」

 そこには常に人種や言語、文化背景や宗教の違いといった壁が立ちはだかる。その大きな壁を乗り越えることが、雨宮さんにとってのダイバーシティーだったのだ。「同じ日本語で話し合える日本人同士なのに、なぜ今ダイバーシティーに取り組まなければいけないのか、と不思議に思いました」と雨宮さんは言う。

 だが、一方では「保守的で、堅い会社というイメージのある東京電力が、『ダイバーシティ推進室』をつくろうという試みは面白いと思いましたし、時代の流れも感じました」。

 室長就任の話を受けて初めに取り組むことになったのが、この「女性社員の活躍支援」だ。管理職候補として男性、女性を見た時に、仕事をしてきたスキルや知識は同等であっても、管理職に求められる判断力や経験値が女性には不足しているという現状がある。そうした差を埋めるために、教育・研修面に力を入れる。

 2004年から管理職候補の女性社員を対象に実施していた「リーダー研修」は、プロジェクト提案を中心に行うものだった。しかし、2006年からはより現実的な折衝力や部下の育成能力など、総合的なマネジメントスキルを身につける「ステップ研修」として新たにスタートした。

 月に2回、6カ月の期間を設け、前半は管理職として必要なロジカルシンキングやコーチングなどを学び、後半では擬似的に部下をつけ、管理職の役目を担って課題に取り組むことで、実践の中から自分の弱みや強みを確認していく。10月から始まった第1期には、選抜を受けた12人が参加している。

東京電力環境部食環境コミュニケーショングループマネージャーの横関まゆみさん
東京電力環境部食環境コミュニケーショングループマネージャーの横関まゆみさん

 環境部で食環境コミュニケーショングループのマネージャーを務める横関まゆみさんは、「ステップ研修」の前身である「リーダー研修」の1期生だ。横関さんは研修の課題として、IHクッキングヒーターの活用などを通じて、食の大切さを伝えるコミュニケーション活動の推進を提案した。現在はその提案を実践するリーダーとして、親子の料理教室を開催したり、食材や料理の作り方などを子供たちに分かりやすく紹介するレシピ集やホームページを作成し、次世代への食育活動に取り組んでいる。

 研修の中でプロジェクトを提案してから、実際に始動するまでには1年半の時間を要した。その間に横関さんは、本来の業務を抱えながら、社内のニーズや各部門の声をリサーチしたり、経営層へのプレゼンテーションなどを行い、プロジェクト化を実現した。

 グループマネージャーになるに当たり、横関さんは「これまでは、女性の上司のもとで働いた経験がなかったので、お手本がいなかったのです。それに、子供がいるので時間的な制約もあり、果たして自分にマネージャーが務まるのかと、不安に思いました」と言う。だが、「リーダー研修」や準備期間で培った体験、プロジェクト化の道筋をつくってくれた上司の支援が後押しになり、今では自らの裁量で仕事に取り組めることにやりがいを感じている。

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