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第15回 マッスル男子
~格闘技が好き、筋肉が好き、加齢が怖い

  • 深澤 真紀

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2007年1月12日(金)

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 これまでの連載では、U35男子が「ある種の男性性」にあまりこだわらなくなっている現象を多く伝えてきました。

 しかし、すべてにおいて、彼らが男性性にこだわらないわけではありません。

 たとえばU35男子は格闘技などは大好き。

 去年の年末は格闘技番組は少なくなったとはいえ、K-1、PRIDEなど格闘技の人気は衰えてはいません。

 男子の「男性の肉体」への関心はむしろ強まっているかもしれません。

 男同士で、「おれ、いま筋肉増やしててさ」とか「あいついい筋肉してるよね」と話題になることも多いのです。

 そんな彼らを「マッスル男子」と名づけたいと思います。

 現在の日本では、男性の肉体を駆使する機会というのはそう多くはありません。

 だからこそ、肉体を駆使する格闘家は、マッスル男子にとって、あこがれの存在なのです。

 もちろん日本においては、戦後の力道山ブームなどに始まって、格闘技の人気は根強いものでした。

  しかし、かつてと現在の格闘技人気には意味の違いがあります。

 かつてはまだ貧しい社会の中で、強さというものが本当に価値があり、たとえばボクシングなどは、貧しい家庭の少年が拳一つで成功するという物語があったりしたわけですが、現在は純粋なエンターテインメントとしての格闘技を楽しんでいるのです。

 そう、マッスル男子は、「筋肉」「強さ」「男性性」に対して、リアリティを感じるよりも、エンターティンメントとしてとらえています。

ジャニーズも芸人も筋肉自慢

 もはやジャニーズのタレントすら筋肉を売り物にします。

 マッスル雑誌「ターザン」などにも、ジャニーズタレントが何度か表紙になったり、特集されたりしました。

 韓流スターなども、ヨン様をはじめとして、筋肉をウリとしていることが多いのです。

 また、お笑い芸人の中にすら、レイザーラモンHG、なかやまきんに君など「筋肉芸人」というジャンルもあります。

 「いただきマッスル!」という筋肉芸人だけの番組があるほどです。

 また、マッスル男子はよく「格闘技オタク」などといわれることもありますが、そもそも「格闘技」と「オタク」が合体するなど、かつては考えられないことでした。

 彼らは、たとえば、どの格闘技が世界で一番強いか、世界で一番強いのは誰かなどと、熱く語り合ったりします。

 彼らにとっては、筋肉はある種の「萌え」の存在ですらあるのかもしれません。

肉体改造の好きなマッスル男子

 そう、そう考えると、マッスル男子は今、男性であることにこだわらない一方で、男性であることに「萌えて」いるとも言えるでしょう。

 これはたとえば女性がばりばり仕事をこなしながら、「たまには“女装”しようかな」とセクシーな服を着るように、彼らも「筋肉という男装」を楽しんでいる、そんな感覚かもしれません。

 彼らにとって、男らしさや筋肉は実用品ではなく、車のエアロパーツや、機械式の時計のような、実用を離れた究極の贅沢品なのかもしれません。

 そして、彼らは他人の筋肉を鑑賞しながら、自分の筋肉の育成にも興味を持っています。

 U35男子に体脂肪率を尋ねてみてください。答えられない人のほうがすくないのではないでしょうか。体重だけでなく体脂肪、筋肉量などを測れる体重組成計は、多くの男子が持っています。

 彼らは、筋肉の名前や種類などにも実に詳しい。

 また、筋肉を増やすトレーニング法もかなり進歩し、一般に広まりました。

 格闘家が提唱するさまざまなトレーニング、プロテインの取り入れ方、食事の取り方など、マッスル男子は日常で実践し、肉体改造は手軽な趣味になっているのです。

 そんなマッスル男子は、「友達のなかでもアイツには勝てるけどアイツには負ける」みたいなことを、心の中で考えています。街ですれ違いざまに「アイツには勝てる」と思ったり。

 これは実は、女性が「あの子より私のほうがかわいい」とか、「あの男の子はきっとあの子より私のほうが好き」とかいうことを心の中で考えるのとよく似ています。

コメント11件コメント/レビュー

私はU35男子であり、団塊の世代の頼りなさ、筋肉の無さにはいつも情けなく感じている。若い頃、ラッパズボン履いてフォークソングばかり聴いていたからだろう。しかし基本的に、まだまだ日本男児は筋肉が足りない。ガリガリでヒョロヒョロ。でも日本女子たちもあまり男らしい体格を求めているかんじもしない。海外に行くと体格を比べてしまって恥ずかしくなる。(2007/06/29)

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いただいたコメント

私はU35男子であり、団塊の世代の頼りなさ、筋肉の無さにはいつも情けなく感じている。若い頃、ラッパズボン履いてフォークソングばかり聴いていたからだろう。しかし基本的に、まだまだ日本男児は筋肉が足りない。ガリガリでヒョロヒョロ。でも日本女子たちもあまり男らしい体格を求めているかんじもしない。海外に行くと体格を比べてしまって恥ずかしくなる。(2007/06/29)

下のコメントの「若く美しい男子に価値があるというマーケティングで育った世代」ってU35じゃなくてU25辺りですよね?でも、マッスル男子はいないんじゃないですかね?どっちかっていうと「ギャル男」世代でしょう。眉毛そろえてるような男子がムキムキ筋肉を求めると歯思えませんけど。。(2007/02/19)

男性にも若さから降りたくない人種が出てきた…とは思います。女性の大半がそうであるように、若く美しい男子に価値があるというマーケティングで育った世代が世に広がっていることは確かにあるな~。最後の「不健康自慢はやめれば」がこのコメントのキモかも。(2007/02/19)

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