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第17回 スラムダンク男子
~U35世代のバイブル、読んだことありますか?

  • 深澤 真紀

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2007年1月26日(金)

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U35男子に大きな影響を与えた少年ジャンプ

 前回は、ガンダム男子を取り上げましたが、多くのU35男子に大きな影響を与えた作品としてはガンダム以上に、数々の「週刊少年ジャンプ」の大ヒットマンガをあげなければなりません。

 少年ジャンプは、1968年に集英社から創刊された少年漫画誌です。

 1959年に創刊された「少年マガジン」や「少年サンデー」からはかなり遅れた後発誌でした。

 後発のため、人気漫画家を起用しずらかった少年ジャンプがとった苦肉の策が、新人漫画家を中心とした専属制度でした。しかしそれが結果として、新しい漫画家の発掘につながり、少年ジャンプの躍進を支えることとなったのです。

 また、よく知られた少年ジャンプの3つのキーワード「友情」「努力」「勝利」を入れ込んだ作品作りや、読者アンケートを重視して不人気作品は10週ほどで打ち切りにする、人気漫画への様々なてこ入れで連載を長寿化させるなど、いわゆる「ジャンプシステム」を作り上げた結果、数々の大ヒット作品を生みだしました。

 1995年には発行部数が650万部を超え、社会現象にもなりました。

 U35男子に大きな影響を与えたジャンプ漫画には、「キャプテン翼」「北斗の拳」「ドラゴンボール」「スラムダンク」などがあげられます。

 そのなかでもバスケットボール漫画の「スラムダンク」は、そのストーリーの面白さ、多くのキャラクターの魅力、バスケの試合の描き方、画力などで圧倒的な支持を得ました。

 そして、U35男子の「成長観」や「友情観」に大きな影響を与えたのです。

 実際、この連載の取材のために出会った多くのU35男子は、「人生に影響を受けたのはスラムダンク」「大人になっても困難なことにぶつかるとスラムダンクを再読する」と語っていました。

 ガンダムで、大人や組織や勧善懲悪への不信を学んだU35男子は、その一方で、「スラムダンク」によって、成長すること、チームでの友情を学び、「自分がなすべきこと、できること」を考えるようになりました。

 そんな彼らを「スラムダンク男子」と名づけます。

ジャンプシステムの王道で異端「スラムダンク」

 「スラムダンク」は少年ジャンプ黄金時代の1990年から96年まで連載され、「ドラコンボール」とともに、発行部数653万部を達成した立役者でもあります。

 2004年にコミックス版単行本の日本国内発行部数が、1億部を突破したことも、ニュースになりました。

 作者の井上雄彦(敬称略)は1967年生まれで今年40歳。鹿児島の高校生時代は、自分もバスケ部の主将で、「キャッツアイ」や「シティハンター」でジャンプの人気作家だった北条司のアシスタントを経て、1988年に少年ジャンプの新人の登竜門手塚賞に入選してデビューしました。

 しかし当初から順調な漫画家生活をスタートできたわけではありません。初めての連載「カメレオンジェイル」は、アンケートの人気が出ず、12週打ち切りになってしまいました。

 その次に連載された「スラムダンク」が、大ブレイクしたのです。

 ジャンプ独特のシステムでもある新人専属や、アンケートによる打ち切り、そして「友情」「努力」「勝利」が描かれた物語と、まさにジャンプ漫画の「王道」を行きました。

 しかしその一方で、人気作品にはてこ入れして長寿化させるというジャンプのもう1つの王道の構造には乗らず、6年もの連載で描かれたのは、主人公が入学してからわずか数カ月。しかも「第1部完」という形で、物語を終えてしまうのです。

 そういった意味では異端の作品でもありました。

成長やチームプレイの意味を学んだスラムダンク男子

 主人公の高校生、桜木花道は、中学校時代は不良でケンカがめっぽう強く、身体能力にも優れ、身長188センチと体格にも恵まれています。

 花道は女の子にモテないのですが、バスケットボール部の主将の妹に一目惚れして、まったくの初心者ながら、入部します。

 「天才」を自称する花道なのに、来る日も来る日も基礎練習ばかり。

 一方で中学時代から天才プレーヤーとして鳴らしていた流川楓は、1年生にして主将と互角の実力のうえ、しかも花道の片思いの相手は流川に恋しており、花道は彼を目の敵にします。

 犬猿の仲で殴り合いのけんかを繰り返す2人ですが、しかしやがて花道は、流川のプレイに刺激を受け努力し、バスケのおもしろさに目覚め、才能を開花させていきます。

 そして「自分だけかっこよくありたい」というプレイスタイルから、「誰かのためにプレイする」ということも覚えていきます。

 流川もまた、花道の努力や成長を認め、ワンマンプレイをしがちだったのにチームプレイを覚え、お互いを認め合っていくのです。

 そして前年まではインターハイの県予選で初戦敗退で、バスケの弱小高校だったチームは、2人をはじめとしたチームメイトの成長で、県2位でインターハイ予選を通過、さらには高校バスケットボール界の王者である高校も倒し、無名ながら実力校となっていくのです。

 この2人の、成長やチームプレイを覚える姿は、スラムダンク男子に、大きな影響を与えました。

 そしてこの物語には、挫折も描かれます。

コメント30件コメント/レビュー

この方は、少年スポーツ漫画をまったく見たことが無い人のようです。以下に引用する文章が端的にあらわしています。「もう1つ特筆すべきことは、この作品では、これまでのスポーツ漫画のように、監督やコーチなどが圧倒的な、抑圧的な存在にならないということです。」「アタック?1」や「エースを狙え」等の少女漫画と勘違いされているようです。分析内容(分析とも言い難い)に違和感がありまくりなのはこのせいかもしれません。自分が何を知っていて何を知らないかも把握できていないのですね。(2007/02/15)

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

この方は、少年スポーツ漫画をまったく見たことが無い人のようです。以下に引用する文章が端的にあらわしています。「もう1つ特筆すべきことは、この作品では、これまでのスポーツ漫画のように、監督やコーチなどが圧倒的な、抑圧的な存在にならないということです。」「アタック?1」や「エースを狙え」等の少女漫画と勘違いされているようです。分析内容(分析とも言い難い)に違和感がありまくりなのはこのせいかもしれません。自分が何を知っていて何を知らないかも把握できていないのですね。(2007/02/15)

スラムダンクに限らず、ジャンプの「友情」「努力」「勝利」というシステムに影響を受けた、というのならまだしも理解が得られたかも知れませんね。それもただ単に「友情」「努力」「勝利」だけならそれこそ巨人の星やらあしたのジョー(どちらも少年マガジン)でも充分に表現されていますが。ジャンプのシステムで多くの人に受け入れられたのはキン肉マンから始まり、ドラゴンボール(の一部)や幽遊白書、他紙では烈火の炎など人気漫画に引き継がれていった「バトルシステム」でしょう。トーナメント戦のような戦いで強い敵と戦い、勝利し、そして戦った敵(のうち人気の高かった相手)と仲間になっていくシステムです。極端に「友情」「勝利」を表しているシステムですね。これはU35世代というよりもキン肉マン以降の漫画に大きな影響を与えています。そういう話なら分からなくもありません。(2007/02/13)

「オタク系文化」を知らない人が無理に「解説」するとこうなるよ、という良い例ですね。「彼らは**で**を学んだのだ!」…そんな読み方してる人は、そうそういませんよ。アナタ、娯楽小説読んでいちいち教訓を得てたんですか? テレビ見て何かにつけて教訓得てましたか?そんな人間はそうそういないでしょう。若者の心理を知りたかったら、日経読者層の皆様の大好きな講談社・現代新書の棚に行けば「動物化するポストモダン」(東浩紀)、「おたくの精神史」(大塚英志)という本がありますから、それでも読んでください。この記事にあるようなことを真顔で言う人が居たら、それこそバカにされますからご注意を。ご年配の皆様。大体、80年代(70年代後半)生まれの若者の精神をどうこう言うなら「スラムダンク」より「ドラゴンボール」のほうがより普遍的では。深澤さんのプロフ見ると太田出版在職、中村うさぎの出版企画、とあるから分かってそうなもんだけど…。ああ「私たちの就職手帖」だから、ヲタではないのかな。だったら無理に秋葉系の話にもってく必要もなかろうに…。(2007/02/02)

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