「管理職のためのセクハラ・パワハラ対処法」

【第1回】改正均等法で男性へのセクハラも対象に

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2007年2月8日(木)

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 セクハラ(セクシュアル・ハラスメント)とパワハラ(パワー・ハラスメント)は人権問題であり、職場の問題です。この連載では、これらの問題について管理職としてどう取り組むべきか、考えていきたいと思います。今回は、4月1日に改正される男女雇用機会均等法について、見ていきましょう。

 2007年4月1日からは改正男女雇用機会均等法が施行され、企業に対してセクシュアル・ハラスメント対策の強化が求められることになりました。男女雇用機会均等法(以下、均等法)は1986年に施行され、女性労働者の福祉のための法律としてスタートしたものです。1997年の改正により、社員の募集、採用、配置、昇進を含む全面的な女性差別の禁止、セクハラ規定の整備などが行われました。さらに今回の改正では、男女双方に対する性差別を禁止する法律となります。

 では、改正点について見ていきましょう。まず、企業に対してセクシュアル・ハラスメント対策の強化が求められることになりました。その主な改正点は、次の4点です。

事業主の措置義務が課され、社員への啓蒙活動が必要に

 まず第1点は、事業主の措置義務です(改正均等法第11条)。均等法には従前、企業における事業主に対しては「配慮義務」しか課せられていませんでしたが、今回の改正により「措置義務」となりました。これは事業主に対して、セクハラの防止や対策に関する体制整備など、具体的な措置を講じることを義務づけたことになります。

 措置義務に関する具体的な内容は、厚生労働省のウェブサイトの中の、「事業主が職場における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置についての指針」に説明されています。

 具体例を挙げると、「事業主は就業規則などで、職場におけるセクハラの内容やセクハラがあってはならないという方針を文書として定め、管理者を含む労働者に周知・啓発すること」「セクハラに関わる性的な言動を行った者に対する対処の方針も文書として明確化すること」などがあります。例えば、企業内でのセクハラ研修などを定期的に行うことも、指針に言う措置義務を行っていると認められる一例です。

 改正ポイントの第2点は、男性に対するセクハラも対象となったということです(改正均等法第11条)。例えば、女性社員に向かって「女は職場の花でいい」「女性社員は職場で掃除、お茶汲みをすべきだ」といった発言をすると、セクハラに当たるとして問題になりました(人事院のガイドラインより)。

 男性社員に向かって「男のくせに根性がない」と言ったり、社員旅行で男性社員にいわゆる「裸踊り」を強要したりすることも、均等法上問題ある行為となります。

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著者プロフィール

田中 早苗(たなか・さなえ)

田中 早苗

弁護士。1962年生まれ、慶應大学法学部卒業。“嫌ポルノ権”を提唱し、女性と人権、報道と人権などの問題に取り組む。内閣府男女共同参画社会の将来像検討会委員、日本弁護士連合会人権擁護委員会副委員長などを務める。『離婚入門そのプロセスと解決金額』(共著、ラビット出版(星雲社))、『企業のセクハラ対策最前線』(共著、ジャパン・ミックス)、『スクール・セクハラ防止マニュアル』(明石書店)、『図解 別れたあとで後悔しない離婚と手続き』(主婦と生活社)など著書多数(写真:皆木 優子)。



このコラムについて

管理職のためのセクハラ・パワハラ対処法

 女性と人権などの問題に取り組む弁護士が、職場のセクシュアル・ハラスメントとパワー・ハラスメントの対処法について、管理職として知っておくべきことを、ケーススタディを基に解説する。 女性リーダーのための記事は「NBonline Women at Work」へ。

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