「U35男子マーケティング図鑑」

第19回 素面男子
〜なぜ「飲む、打つ、買う」?意味わからないです

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2007年2月9日(金)

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 U35男子に対して、「とにかく今の若いやつらは酒を飲まない。面白くない」と、嘆く人は多いようです。

 そんな、酒席に参加しなかったり、参加しても酒をあまり飲まない彼らを「素面男子」と名づけます。

酒もたばこもギャンブルも、お金払う意味が見いだせない

 素面男子は酒を飲まないだけでなく、たばこ、コーヒー、ギャンブル、風俗などの嗜好にあまり興味がありません。

 「飲む、打つ、買う」という言葉さえ聞いたことがない男子が多いのです。
 
 彼らが誕生したのにはいくつかの理由があります。

 まず、酒席に参加しないのは、プライベートまで会社の上司と一緒にいるのがイヤだからです。ましてワケの分からない自慢をされたり、説教されるのはお断りです。

 それならば友達や彼女と過ごすか、1人で過ごす方がずっといいのです。

 ギャンブルや風俗にお金を使わないのは、お金を使ってまでそんなことをすることの「意味がわからない」から。

 ギャンブルするくらいなら、パチンコも麻雀も競馬もゲームソフトで十分です。

 風俗に行くくらいなら、アダルトサイトやアダルトビデオも充実していますし、ナンパか出会い系で女の子に出会った方がお金もかかりません。

 酒やたばこやコーヒーを飲まなかったりするのは、彼らが臭いものが苦手だから。

 小さな頃から水洗トイレで育ち、消臭グッズに囲まれて、清潔に育ってきた彼らは、匂いに敏感なのです。

リフレッシュしたい素面男子

 素面男子にとっての嗜好と上の世代との差は、以下のような感じです。

 居酒屋→ファミレス
 たばこ→フリスク
 コーヒー→紅茶
 ギャンブル→ゲーム
 風俗→アダルトサイトや出会い系

 彼らにとっては、嗜好品(栄養を取るためでなく、その人の好みによって味わい楽しむ飲食物、コーヒー・タバコ・酒など)よりも、リフレッシュメント(refreshment、元気を回復させること)が大事なのです。

 仕事や人間関係で疲れる中で、自分を取り戻すことが必要なのです。

 わざわざ、会社の人と過ごしたり、高いお金を払ったり、臭いものに囲まれては、リフレッシュなどできません。

 たとえば彼らは、本当にフリスクやガムが大好き。

 そして、ケータイのストラップにこるように、フリスクケースにこだわります。

 この手のリフレッシュメント用のガムが大きなボトルで販売されるようになって数年になりますが、彼らはこのボトルを手放しません。

 素面男子の机には、フリスクケースかガムボトルがあることでしょう。

 また彼らは、アロマテラピーやスイーツなども大好き。
 気分によってアロマを使い分ける男子は多いです。

 またコンビニでは甘いものを買うのは若い男性が多いというデータさえ出ているそうですし、デパ地下のスイートコーナーでも男子の姿をよく見かけます。

おしゃべりや散歩が好きな素面男子

 酒席で語る代わりに、素面男子は散歩したりおしゃべりしたりします。

 彼らが人間関係を構築するうえで、散歩やおしゃべりはとても重要な要素です。

 彼らは、たばこ臭い居酒屋で高いお金を払って、飲み会に参加するよりも、ファミレスの禁煙席で、ドリンクバーで飲みながら、何時間でもあれこれおしゃべりするのです。

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著者プロフィール

深澤 真紀(ふかさわ・まき)

深澤 真紀

コラムニスト・編集者。企画会社タクト・プランニング代表取締役社長。1967年、東京生まれ。早稲田大学第二文学部社会専修卒業。卒業後、いくつかの出版社で編集者をつとめ、1998年、企画会社タクト・プランニングを設立。日経ビジネスオンラインで2006年に「草食男子」や「肉食女子」を命名、「草食男子」は2009年流行語大賞トップテンを受賞し、国内だけはなく世界で話題になる(『草食男子世代−平成男子図鑑』(光文社知恵の森文庫)に収録)。日経ビジネスオンラインの連載をまとめた『自分をすり減らさないための人間関係メンテナンス術』(光文社)、『考えすぎない生き方』(中経の文庫)、『女はオキテでできている―平成女図鑑』(春秋社)など著書も多数。そのほかの連載に、「深澤真紀の平成働き女子のための処世術」、「深澤真紀の草食の時代」、「草食男子も悪くない」など。



このコラムについて

U35男子マーケティング図鑑

「最近の若い男は本当にダメだな」「最近いい男がいないよね、使えないし」「最近の若いやつらにはなにが受けるか分からない」。よく聞く話ですが、本当に最近の若い男性は、そんな存在なのでしょうか?もしかしたら、彼らと付き合う側が、彼らの行動原則をきちんと見ていないことにも、原因があるのかもしれません。この連載では、団塊ジュニアをはじめとした1970年以降に生まれたUNDER35世代を、「U35男子」と名付け、その生態や行動原則、活用法などを考えていきます。

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