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【第5回】清香園5代目園主 盆栽家・山田香織さん【前編】

  • 白河桃子

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2007年3月1日(木)

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 埼玉県さいたま市に、盆栽町という場所があるのをご存じだろうか? 関東大震災で罹災し、盆栽を失った東京の造園業者、盆栽業者たちが、安住の地を求めて大宮に移り住み、1925(大正14)年に誕生したのが「盆栽村」と言われる。戦前は25軒の盆栽園が軒を連ね、当時は住民も「盆栽を10鉢以上持っていること」「生垣を作ること」「門は開放しておくこと」「2階家を建てないこと」という内規が居住の条件になっていたそうだ。1940(昭和15)年に旧大宮市に編入され、現在は「盆栽町」となっている。

清香園5代目園主、山田香織さん(写真:花井 智子、以下同)

清香園5代目園主、山田香織さん(写真:花井 智子、以下同)

 盆栽町に入ると、突然風情のある家屋が並ぶ端正な町並みとなる。盆栽村が作られた当時の通り、道が碁盤の目状に整えられ、両側にはサクラ、モミジ、カエデ、ケヤキなどが植えられている。道には「けやき通り」「もみじ通り」など木の名前がついており、「盆栽四季の道」と呼ばれているのだ。盆栽町には現在6軒の盆栽園があるが、その1軒が今回の跡取り娘、山田香織さんの清香園だ。

 100年ものの盆栽が並ぶ園の真ん中に立つ山田香織さんは、風景にしっくりと溶け込んでいる。跡取り娘の取材を重ねていると、何代もの血筋が家業にふさわしい人となりを生み出す不思議を感じることが多いが、山田さんはまさにそんな存在だ。

 山田さんは清香園4代目園主、山田登美男さんの一人娘として生まれた。清香園は江戸・嘉永年間の創業で、江戸の町で庶民の文化として最も盆栽が花開いた時代と言われている。

 「幼い頃から、家業を継ぐよう刷り込まれていたように思います。小学校の父の日の作文に『私が5代目をがんばって継ぎます』と書いたのを覚えていますから」と山田さんは微笑む。

 小学生の頃から父の切った枝で遊び、母から水やりを教わった。大きな盆栽は、「触ってはいけないもの」と幼い頭でも分かっていた。なにしろ清香園は国内でも3本の指に入る古い園で、園内の立派な盆栽は100年を超えるものが多い。100年…。まさに今言われている「Sustainability」を体現しているのが盆栽なのだ。

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