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【第5回】清香園5代目園主 盆栽家・山田香織さん【後編】

  • 白河桃子

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2007年3月6日(火)

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 前編に引き続き、山田香織さんの経営戦略の話に入る前に、盆栽の世界について少し触れておきたい。盆栽とは、1本の木で大自然の風景を表現する“想像の遊び”であるという。作り手は、「丘の頂の1本の木」や「その昔街道の一里塚で、行き交う人を見守っていた松」など、一つの鉢に自分なりのモチーフとストーリーを持っている。

清香園5代目園主、山田香織さん(写真:花井 智子、以下同)

清香園5代目園主、山田香織さん(写真:花井 智子、以下同)

 清香園の盆栽園を歩くと、不思議な感覚がある。近くにある小さな盆栽の木なのに、遠くの丘の上にある木を見ているような錯覚にとらわれるのだ。たくさんの盆栽の間を歩いていると、まるでガリバーになったような気分になる。一鉢一鉢の中に、「日本人がいつか見た風景」が精妙に表現されているのだ。

 盆栽の取引は骨董品と似ていて、バブルの頃は高価な鉢もよく売れたそうだ。有名な鉢は協会に登録され、来歴が分かる。しかし現在は盆栽園の数も減り、跡取りがおらず廃業する園も少なくない。このコラムの第1回(参考記事はこちら)で取り上げた呉服といい盆栽といい、継続が難しくなっていく業界であることは確かだ。そんな中で、日本の伝統文化を守るために奮闘しているのが跡取り娘たちなのだと思う。

 盆栽の世界を広め、既存の顧客ではない層にアピールするために、山田さんはまず「彩花」盆栽の教室からスタートした。「彩花」は既存の盆栽とは違い、木と草の寄せ植えで風景を創る。鉢は従来のような長方形や丸い形ではなく、山田さん自身がデッサンを描いて注文している、常滑と信楽焼きのオリジナルである。

 山ゴケの下に雪割り草が隠れていて、しばらく世話をするとコケの下からかわいい白い花が咲く…、そんな時間差の楽しみが満喫できるような仕掛けがほどこしてある。3種類の寄せ植えのうちひとつが枯れても、教室に持ってきて植え替えをすることもできる。

 「生徒さんの半数が、マンション住まいの方。お庭はなくても、鉢の中に庭ができてうれしいと言ってくださいます。こういうところに、彩花のニーズがあると思いました」

カルチャースクールへの進出と女性への提案

 2000年には、カルチャースクールに盆栽教室の講座を持つようにもなった。タウン誌編集者の紹介で、さいたまスーパーアリーナのカルチャースクールに入れてもらったのだ。華道やフラワーアレンジメントと違い、これまで盆栽は「習い事」の範疇には入っていなかったが、カルチャースクールに進出することで新しいお客が増えた。

コメント1件コメント/レビュー

山田さんには人間的な魅力も感じます。この記事をきっかけに、私も盆栽に少しだけ興味が出てきました。日本の伝統を頑張って守っていらっしゃる方を応援したい気持ちです。(2007/03/06)

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山田さんには人間的な魅力も感じます。この記事をきっかけに、私も盆栽に少しだけ興味が出てきました。日本の伝統を頑張って守っていらっしゃる方を応援したい気持ちです。(2007/03/06)

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