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自己啓発の謎 使い道のない「スキル研修」に何故みんな集まるのか

  • 野々村 人事部長, 永禮 弘之

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2007年4月2日(月)

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 多くの会社では新入社員研修が終わった5月から11月に社員のスキルアップを図る研修を実施している。今回は人材育成におけるスキル研修にまつわる問題に迫る。

企業も社員も「ビジネススキル研修」に関心あり

 最近、ビジネススキルの習得に対する関心が非常に高い。戦略策定、マーケティング、財務などの専門スキル研修、コーチング、ファシリテーションといったヒューマンスキル研修を実施する大手研修会社の受講者数は年々10%以上の勢いで伸びているという。

 社内では、講座の数を増設するためのスケジューリングや講師の手配が大変。先日ある製造業の研修担当者の方も「コーチング研修はひと段落したので、次はファシリテーション研修ですね。今、研修先を探しているところです」と言っていた。ほかの会社でも同じような話を聞くことが多い。公開セミナーとなると企業からの派遣でやってくる人に加え、個人負担での申し込みも増えている。

 これほどまで「ビジネススキルの習得」への関心が高まってきた理由は何か。まず、企業が社員に対して「スキルの自己責任」「成果主義」を打ち出したことがある。そこで従業員は成果を上げるため必要な能力は自主的に磨かねば、という意識が強まってきた。社員たちの焦りもある。さらに、企業は激しい競争に勝ち残っていくために、最も重要な資源は「人財」と位置づけ始めている。全ての社員に研修機会を与えることは難しくとも、「人」への投資は増やしているのだ。

 ただ、現在のスキルアップ人気を見ていると、2つの大きな疑問が浮かび上がってくる。これらの疑問を今回と次回考えていきたい。

「スキル教育って、企業や、従業員にとって本当に意味あるものなのか?」

 まず、今回の疑問は「スキル教育って企業や従業員にとって本当に意味あるものなの?」ということだ。では、野々村部長が勤めるマルコーの実情を通じて、スキル研修の活用と定着のヒントを考えてみよう。

コメント4件コメント/レビュー

研修の最大の問題点は、受講者が「研修を受けたこと自体をスキルが付いたものとして評価されてしまう」ということと、研修を企画する人事側が「これだけたくさんの人間に研修を受けさせたこととして評価されてしまう」ということの2点。受けさせる側と受ける側の利害が一致しているので、内容があろうがなかろうが、実際に役に立とうが立つまいがお構いなしに「研修を受けること」が目的となってしまっているように思う。評価基準を「受けた研修を実務に役立てているかどうか」「受けさせた研修の効果がどれだけ出ているのか」に変えなければ意味がないだろう。このコラムで書かれていることは間違ってはいないが、書かれていることを実現するためには上司の評価から変えていかないとダメだと思う。(2007/04/09)

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

研修の最大の問題点は、受講者が「研修を受けたこと自体をスキルが付いたものとして評価されてしまう」ということと、研修を企画する人事側が「これだけたくさんの人間に研修を受けさせたこととして評価されてしまう」ということの2点。受けさせる側と受ける側の利害が一致しているので、内容があろうがなかろうが、実際に役に立とうが立つまいがお構いなしに「研修を受けること」が目的となってしまっているように思う。評価基準を「受けた研修を実務に役立てているかどうか」「受けさせた研修の効果がどれだけ出ているのか」に変えなければ意味がないだろう。このコラムで書かれていることは間違ってはいないが、書かれていることを実現するためには上司の評価から変えていかないとダメだと思う。(2007/04/09)

あーいやいや、目的を与えてもダメですよ。そもそもが、求めてもないのに与えられる時点で研修の効果は低いですから。人材育成に従事する者として感じるのは、外からの知識やスキルでは、実践しようというモチベーションにはつながりません。参加者の内からニーズや答えが出てきて始めて、やってみようという気になるのです。(2007/04/03)

笑うに笑えないが社内研修なんて大体こんなもの。こんな研修何になる、を通過して初めて実用的な研修が模索される。最後に理論的な研修の意味がわかるという次第。なんだか一般教養と専門科目の関係に似ているようだが。(2007/04/03)

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三品 和広 神戸大学教授