「ビジネス英語を身につける」

ビジネス英語を身につける

2007年5月1日(火)

Conflict Resolution

コミュニケーション・スキルを磨く vol.11

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 仕事上のコミュニケーションでは、すべて自分の思い通りに話が運ぶとは限らない。例えば社内で部下が反発する、企画が上司に却下された、というのはよくあることだ。社外の人とのやりとりで、利害の不一致によりぶつかることも日常茶飯事だろう。ここで感情的になり、相手と衝突したら関係が悪くなってしまう。今回のレッスンでは、対人関係での「衝突回避法」を身につける。

Student 1 Gさん:外資系証券会社勤務。社内のメールはほぼ全て英語。電話や会話も8割は英語でやりとりしている。ネイティブが多い会議で、会話に割り込むのが苦手。単なる英語力に加え、ビジネス・スキルの必要性を感じている。
Student 2 Eさん:広告・PR会社勤務。豪州北部政府観光局のPRを担当。仕事ではメールや電話で英語を使う。バックパッカーで1年あまり世界を旅した体験から、体力と国際感覚には自信があるが、スピーキングが苦手。
Student 3 Fさん:情報通信会社の営業マン。顧客のグローバル化に伴い、商品・サービスに関する説明やプレゼンテーションの場面で、英語を使うことを余儀なくされている。将来を見据え、英語力を武器にしたい。


Lesson 1 : Identify Your Goal

話し合いで自分は何を得たいのか、目的をはっきりさせよう。目的を達成するには、感情を抑えて相手に歩み寄ることが必要だ。

目的を明確にする

● 自分のペースで会話をリード
 ワグナー先生は最初に、「相手との衝突・摩擦を避けるためのキーワードが3つあります」と説明した。「Identify Your Goal(目的をはっきりさせる)」「Create a Strategy(戦略を立てる)」「Be Diplomatic(冷静に応対する)」の3点だ。

 「目的」とは、話し合いを通して自分は何をしたいか、ということだ。自分の感情は抑えつつ、相手をいかにコントロールするかも考える。相手の強みや弱みを把握したうえで、自分のペースで会話をリードしたい。ただし、「あからさまに相手の弱みを攻撃してはいけません」とワグナー先生。また、つい感情的になりそうなときでも、踏みとどまらなければならない。「言い合いがエスカレートして、話がこじれてしまいます」。相手の気分を害して話が物別れに終わっては無益だ。

● 相手の立場に理解を示そう
 目的がはっきりしたら、次に衝突を回避するための戦略を立てる。

 怒っている相手への対処方法を考えてみよう。第1のポイントとしてワグナー先生は「感情のレベルを合わせること」を挙げた。怒りをあらわにして自分を責める人に対して素っ気ない返事をしては、かえって火に油を注ぐ危険性もある。相手の感情を受け止め、“I'm really sorry.”と誠実に謝る姿勢が大切だ。

 2つ目は、相手の怒りに理解・共感(empathy)を示すこと。謝った後“I understand your anger.”などと続ける。

 このように、話を組み立てるうえでは相手の立場を第一に考えることが重要だ。「口論になると、お互いに『あなたの方が間違っている』と非難し合うケースが最も多い」とワグナー先生。自分から一歩引いて、“I understand your idea.”と相手を尊重すれば、話し合いは建設的な方向に進むはずだ。

 自分の意見や考え方は、相手への理解の意を表すrapport(前置き)の後で伝える。「特に、初対面でさっきまで名前も知らなかった人から突然『ああしろ、こうしろ』と命令されたら、不愉快になってしまいます」とワグナー先生は話す。最初は当たり障りのない話題から始め、ころ合いを見計らって本題に入ろう。

 相手への接し方は、常に礼儀正しく、誠実さを保つことは言うまでもない。口論になると態度もぞんざいになりがちだが、節度をわきまえ、冷静に自分の戦略に沿って会話を進めたい。

■Step Up
Sometimesやoftenは、摩擦を避けるうえで効果的な語句。だれかに遅刻しないように注意する場合も“You are sometimes late.”なら柔らかで好ましい言い方だ。

■Attention
否定疑問文には要注意。会話中に“Didn't you say so?”と問われ、「言わなかった」なら答えは“No.”だ。とっさの場合はYesとNoが逆になりがちで、思わぬ誤解を招く恐れがある。




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著者プロフィール

David Wagner
(デイビッド・ワグナー)

David Wagner

ビジネスコミュニケーションの専門家。セミナー・研修の講師として活躍するほか、日経ビジネスアソシエをはじめとするビジネス誌などにコラムを寄稿。コミュニケーションを扱った著書は19冊ある。また、NHK教育テレビ「英語でしゃべらナイト」に出演するなどメディアを問わず幅広く活動している。


このコラムについて

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