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「最近の企業は、将来の幹部候補たちを意識して鍛えてますね」

野々村さん 人材開発プロたちと語る(2)

  • 永禮 弘之,野々村 人事部長

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2007年5月21日(月)

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 前回に引き続き、現役で社員のキャリア開発に携わっているプロ5人との座談会をお送りする。

 会社のキャリアパスに代表されるコーポレートキャリアと、自分の人生の中で何を達成したいか、社員それぞれが持つライフキャリア。望ましいキャリア開発とは、この2つを近づけていくことという意見が、前回示された。

 では、そのために、会社は何に取り組めばよいのだろうか。今回は、参加者が持つ問題意識をもとに、さらに解決の糸口を語り合う。

【参加者】

飲食さん: 飲食小売りチェーン 人事部長
飲食小売り一筋。現職では店舗を支援する立場として、「サッカーのゴールキーパー」を自認。自分の存在意義を確かめたい、若い人に対して何かを伝えたい、という気持ちが高まり、数年前に今の会社に転職。やりたいことがたくさんあるので、10年さかのぼってもう一度若くなれたら、と最近感じている。

コンサルさん: 人材開発プロデュースを手がけるコンサルティング会社代表
グローバル外食チェーンに、アルバイトから32年勤務。会社の成長とともに歩む。社内の主要なポストを経て、全社教育の責任者に。自分の立てた教育施策がみるみるうちに組織に浸透していく面白さを味わう。その後、人材育成を追求するために今の会社を立ち上げ。100年を超えて存続する企業を作りだすことが目標。

製薬さん: 製薬メーカー 人事担当取締役
4000人規模の会社で、人事全体を見ている。これまで、日系・外資系の数社で、海外勤務や企業買収など、幅広い経験を得る。団塊世代には珍しく、早くから人材の市場価値を重要視し、会社に依存しないキャリアを積んできた。日本文化と米国の仕組みの融合で、日本にしかできない世界最強の集団を作りたい、が持論。

金融さん: 金融サービス 人事部ディレクター
外資系の今の会社に転職して約1年。それまでは日系の電機メーカーに20年近く勤務。そこで人事制度改革、成果主義の導入を成功させた経験を持つ。前職では、組織に安住している人たちに刺激を与えることが役目だったが、今は逆に、刺激を求め続ける人たちをどうリテンションするかを考える立場に立つ。

自動車さん: 自動車メーカー 人事部 人材開発センター 国際研修担当マネジャー
21年間、ずっと人事総務畑。3~5年ごとに異動し、国内工場、本社、業界団体出向、海外工場勤務などを経験。多彩な異動先のおかげで、同じ企業にいながらも、多くの刺激を受け視野を広げる。所属企業は、創業以来、「主役は社員、会社は機会を与える」という考えのもと、社内共通のキャリアパスを作っていない。


野々村さん: 社内のキャリア開発の課題について、もう少し深めたいと思います。現場のプレーヤーで優秀な人を管理職に昇進させる。でも、役割が変わると、管理職として力を発揮できないということをよく聞きます。そのあたりはどう思われますか?

製薬さん: 現場から課長になる、ということは、人をマネジメントする力が必要になります。優秀な営業パーソンだからと言って、人のマネジメントができない人を組織の長にしてしまうのはまずい。その組織全体がとんでもないことになってしまう。

 だから、事前にそれができるかという人材を見るプロセスと、人のマネジメントができるようになるためのトレーニングの機会を十分に作っていくことが大切です。

 もっと言うと、日本の会社って、一部を除き、たまたま“経営者になっちゃった”人が多いんじゃないか。一方、外資系は、“経営者をつくっちゃう”。経営者をつくることに関して、日本の企業とは全く違うプロセスを持っています。

 外資系は、サクセッション・プランをやったりして、将来の経営幹部として有望だな、と思われる社員は徹底的に鍛え上げますよ。私がこれまでに勤めた外資系企業は、明確に「この人材をどうするか」の育成プランを作って、鍛え上げていた。例えば、財務の知識が弱いから、徹底的にそこをやる。あるいはローテーションさせることによって、会社全体を見ることができるようにしよう、とか。

会社は試行錯誤している

金融さん: 前職では、経営者育成がうまくいきませんでした。経営者育成のスピードアップのために、選抜研修を一生懸命やっている。でも、研修を終えて、いざ、どーんと役割を上げてみても、ダメなんです。そのうち、あんな研修1年やったからって何で昇進するんだ、みたいな話になってしまう(一同笑)。やっぱり製薬さんが言ったような、“経営者になっちゃう” 文化が邪魔をする。仲間うちから経営者が出る、という感じで。

 ただ、企業内大学や選抜研修を同じようにやっても、できている会社は経営者の方に本当に危機感があって、それを活用しようとしている。

 そうやって一歩踏み込むと、日本の企業でもものすごくうまくいっている会社もある。経営トップがどこまでコミットするかというのが大きな問題だと思います。

自動車さん: 私の会社では、以前、危機感が強かった時期があり、その時から、計画的育成は必要だということになりました。そこで、後継者育成を始めました。

 座学よりも、ローテーションで経験を積ませて、その中で見極めていくやり方です。人事はどちらかというと、取りまとめで、現場の複数の目で、通用するかどうかを見ていく。そこにノミネートされたことは本人も分かっていますが、後継者にする約束はしません。

 候補者の能力が見える機会を持つために、経営スクールを設けています。スクールの内容も二転三転ありまして(笑)。最初、知識的な教育をやったんですけど、そのうちに、そんなのは自分で勉強すればいいだろ、ということになりました(笑)。

 今は、半日間、社長が来て話をします。「俺はあの時こう判断した。君たちはどう考えるか」と経営の考えを直接浸透させる。同時に、やり取りの中で、参加している人材が見えてきますからね。そうやっていく中で、「あの人材に、次はあのポストをやらせてみよう」となるわけです。

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