4月2日、南青山のモーダポリティカにて、ロフトワーク主催の「女性の多様なワーキングスタイル」フォーラムが開催された。参加者約100人のうち7割近くが女子学生だったが、30~40代の男女の姿も見受けられた。

音楽評論家の湯川れい子さん (写真:皆木 優子、以下同)
フォーラムは、基調講演とパネルディスカッションで構成。当初、元外務大臣で現参議院議員の川口より子さんが基調講演を務める予定だったが、緊急入院とのことで、代わって音楽評論家の湯川れい子さんが壇上に上がることとなった。
1960年にジャズ評論家としてデビュー以来、洋楽ポップス評論、作詞など音楽業界の第一線で活躍する湯川さんは、47年のキャリアを持つ。しかし今回は自身のキャリアアップ術や業界のエピソードではなく、「男女の資質の違い」について語った。
湯川さんによれば、男女の脳を比較すると、個人差はあるが、男性の脳の方が大きくて重いという。これに対し女性は、右脳と左脳をつなぐブリッジが男性よりも太いそうだ。ブリッジが太いと情報が行き来しやすく、右脳と左脳で同時に物事を考えられる。このため、女性は感性を働かせて物事を判断したり、「ながら作業」をするのが得意だという。
男性には、こうした女性の特性が、気まぐれや移り気だと感じられるかもしれない。しかしこれが、時に応じて安全な方向を見極めたり、即座に方向転換する女性の能力のもとであり、歴史の中で女性が生き残ってきた理由なのではないか、と湯川さんは指摘する。
「男女の資質は違うのだから、働く女性が問題に直面した時は、自分のワーキングスタイルを男性と比べる必要はない。自分の感性を信じ、特性を生かして仕事をすればいい」と湯川さんは言う。「左脳と右脳で同時に物を考えられるフレキシビリティーは、女性の素晴らしい特性。『二兎を追うものは一兎をも得ず』という諺がありますが、女性はもっと欲張って、仕事も子供も…と、三兎でも四兎でも追ってほしいですね」と述べた。

4人のワーキングウーマンによるパネルディスカッション
後半は、30~40代のワーキングウーマンによるパネルディスカッションである。パネリストは、ロフトワーク取締役の林千晶さん、曙代表取締役社長の細野佳代さん、スタイルビズ代表取締役の青山直美さん(筆名:村山らむねさん)、グロービス・マネジメント・バンク代表取締役の岡島悦子さんの4人。
今回は参加者の多くが学生ということもあり、パネリスト一人人ひとりが、大学卒業から現在のキャリアを築くまでの経緯を詳細に紹介した。
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