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【人事異動の秘密】
頻繁に部署が替わる人 何年も異動しない人

  • 永禮 弘之,野々村 人事部長

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2007年5月28日(月)

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人事異動に正解はあるのか?

 5月は、報酬算定や賞与準備はあるものの、人事としては一息つける月だ。新卒採用もピークを過ぎ、新入社員研修や人事異動も一段落する。そんな時、ふと疑問がわいてくるのだ。「人事異動の正解ってあるのだろうか」と。

 さわやかな風を感じる日曜日、日本企業の人事担当者の代弁者、野々村さんはリビングで人事関連の雑誌を読んでいた。

 そこへ、長女が現れた。長女は、野々村さんと同じ人事の仕事をしている。外資系企業のHCD(Human Capital Development)部門のアシスタントマネジャーに先月なったばかり。勉強熱心で、人事に関する雑誌や書籍をあれこれと買い込んできては読んでいる。幸いにも、同じ仕事をしているので、親子の会話は平均よりあるほうではないか。2人の会話のきっかけが、実はこういった雑誌だったりする。

ネスレの労働訴訟について親子で話す

 今手にしている雑誌も長女が仕入れてきたもの。何気なくページを繰っていた手がふと止まる。昨年起きたネスレの労働訴訟の記事が目に留まったのだ。

 ネスレでは「介護を必要とする家族があり、単身赴任も家族帯同も実質困難である」社員への転勤命令について、「権利の濫用にあたるため無効」という判決が下され、会社側の控訴も棄却された。従来、勤務地限定でない社員は、労働協約や就業規則に明記されていれば、本人の同意なく転勤を含む配置転換ができると考えられていた。「異動命令を断るなら退職するしかない」というのが、これまで暗黙の了解だったのだ。だが、かつての暗黙の了解も通じなくなっているようだ。

 先月でジョブローテーション業務が落ち着いたこともあって、野々村さんの関心は、異動辞令の処理からジョブローテーションのあり方へと向かう。ジョブローテーションの目的は、「人材育成」「組織活性化」だが、現実はそう単純なものではない。退職などで抜けた穴を埋める「玉突き人事」、長く同一部門にとどまったので機械的に動かす「時間切れ人事」、自部門で持て余した人材の引き取り先を捜す「たらい回し人事」等々、理想論ばかりではない。この時期になると、「本当にこれで良いのか」「誰のためのジョブローテーションなのか」と、野々村さんはいつも思うのだ。

ジョブローテーションは外資では非常識なのか

 野々村さんは、長女に外資系の人事異動について聞いてみた。

 「部門の統廃合に伴う異動はあるけど、日本の会社のような、仕事内容がガラッと変わってしまう異動は少ないと思うなぁ。だって、ジョブ・ディスクリプション(職務記述)がはっきりしていて、基本的にそれにコミットしてそのポジションに就いているから、よっぽどのことがない限り、途中でそれをガラっと変えるのはおかしいでしょう?」

 外資系はどこも同じなのか分からないが、確かに、個人のキャリア形成という視点に立てば、ジョブローテーションの効用は疑わしい。

 「ジョブローテーションって、何のためにやるの? 人材育成? じゃあ、そのジョブローテーションでどんな人を育てるつもりなの?」

 わが娘ながら、するどい指摘だ。野々村さんにとっても、そこが一番気になることなのだ。


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