「葉玉匡美の脱時空勉強術」

第2回 「10分で十分」

言い訳させてしまう日課は無用

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2007年6月14日(木)

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 人間は言い訳をする唯一の動物である。

 失敗した時に、他人を怒らせないように言い訳するのは、まだ可愛い。しかし、意味もないのに自分に対して言い訳するのは醜悪である。「1時間早起きして毎日30ページずつ本を読もう」と決意した人がいた。早起きを始めて1週間もした頃には、前日飲みすぎて寝坊する。

 そうすると、「今日は、出勤まであと15分しかないから無理だな」と自分に言い訳して読書しない。次の週には、朝食が長引いて3回読書を休み、その翌週には寝起きでボーッとして7回読書を休むようになる。そのたびに「あと30分しかない」「あと18分しかない」と自分に言い訳をする。

 悪課(悪い日課)は良課(良い日課)を駆逐する。そのたびに自分への言い訳に利用されるのが「時間」である。

 だから、脱時空勉強術は、時間を言い訳にさせない。やるべきことは、たった1つ。「時間がないなあ」と思った瞬間に、「10分あれば、十分だ」と自分に反論するだけである。これを「十分ルール」という。

時間の固まりを解きほぐす

 すべての勉強を10分単位で把握しよう。1時間連続で勉強してもよいが、それを10分×6単位と考える。例えば、30分スケジュールが空いていたら「1単位は英単語の筆記、2単位は会計本の読書にしよう」と、空き時間にいろいろな10分を詰め込んでいく。

 10分という短い時間だから、これだけで、驚くほど時間が生まれてくる。死蔵されていた時間の断片が掘り起こされる。

 しかも、10分は短いのに、結構長い。10分あれば、本を5ページ読める。ワープロで400字打てる。朝の連ドラもおおよそ見られる。インターネットで「10分間」を検索すれば、英語・国語・フィットネス、いろいろな10分間の使い方が現れてくる。

 やるべき勉強を全部10分で終わらせろと言うのではない。10分を何個つなげても自由である。ただし、癒着させてはいけない。空き時間と集中力の度合いに応じて、10分単位で予定を切り上げたり、延ばしたり、自在に時間を操るのが脱時空勉強術。

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著者プロフィール

葉玉 匡美(はだま まさみ)

弁護士
TMI総合法律事務所パートナー

東京大学法学部在学中に司法試験に合格し、2年半司法試験予備校の講師を勤め、合格率2%時代の司法試験でゼミ生の9割を合格させカリスマ講師と呼ばれる。1993年に検事に任官。2001年から法務省民事局で会社法・株券の電子化立法に携わる。在任中、会社法実務のスタンダードとなった「論点解説 新・会社法」等の執筆編集を行うともに、ブログ「会社法であそぼ。」を個人で立ち上げるなど規格外の活動で注目を浴びる。2006年に年東京地検特捜部の検事として企業犯罪の捜査に従事した後、2007年4月にTMI総合法律事務所にパートナーとして参画。



このコラムについて

葉玉匡美の脱時空勉強術

先日、某国を旅行していて地下鉄に乗った。そこには英会話が流れるディスプレイもなければ、中学入試問題を紹介する広告もない。ビジネス本を読んでいるサラリーマンもいなければ、パソコンでレポートを打っている学生もいない。乗客は、電車に揺られながら、ただ大道芸人のアコーディオンを聞いていた。勉強に追われる日本人に向けて、会社法立案担当者・元特捜検事など多彩な顔を持つ弁護士、葉玉匡美が贈る革新的勉強術。

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