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「なぜ若者は給料を上の世代ほどもらえないのか?」

(ちょっとだけ)帰ってきたU35マーケティング図鑑【その3】

  • 深澤 真紀

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2007年7月5日(木)

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平成男子図鑑 ~リスペクト男子としらふ男子

 日経ビジネスオンライン連載中に賛否両論を巻き起こし、「日経らしからぬ(一応申し上げますと、弊社は日本経済新聞社とは別の会社です)」と、お褒めとお叱りを頂いた「U35男子マーケティング図鑑」が、大幅な加筆と再構成を加え、よりパワーアップして書籍になって帰ってきました。その名も『平成男子図鑑 ~リスペクト男子としらふ男子 』。

 本書の出版を記念して、著者の深澤真紀氏がぜひ会ってみたいと企画したのは、若者を扱った話題の新書『若者はなぜ3年で辞めるのか? ~年功序列が奪う日本の未来』『搾取される若者たち ~バイク便ライダーは見た!』の筆者、城繁幸氏、阿部真大氏との鼎談だった! どうやら、書籍には書ききれなかった、U35(アンダー35)の男子世代への思いを、彼らとぶつけ合いたいらしい。お2人から快諾を頂き、話が始まるやいなや、バブル世代への怒りでいきなり噛み合った3人の大暴走が始まった。異論・反論、もちろん賛同のご意見も、コメントとトラックバックでお待ちしております!(NBオンライン編集 山中)

その1から読むその2から読む

深澤 日本でも格差は、これからどんどん広がっていきますか? 日本はそうならないという幻想がずっとあったと思うのですが。

阿部 ええ。アメリカでは80年代にすでに言われていた話で、これは確実に広がりますね。

 多様性が担保されると、ディバイドが広がるのはしょうがないでしょう。

── ここで、城さんがおっしゃっている「多様性」という言葉がキーになりますね。「多様性」は面の上に点々と散らばるイメージなのに、無理やり上下=格差論にすり替える議論も多い。

「格差」と「多様性」のすり替え

 そうですね。たとえばIT起業家とか、サラリーマンのファンドマネジャーで所得が何十億円もあった清原(達郎)さんなんかが一時期、叩かれましたが、彼らはすごい努力をしていて、僕に言わせればあれがまさに多様性の時代の生き方なんです。

城 繁幸(じょう・しげゆき)氏
城 繁幸(じょう・しげゆき)
若者はなぜ3年で辞めるのか? ~年功序列が奪う日本の未来

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年山口県生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。以後同社人事部門にて、新人事制度導入直後からその運営に携わる。2004年、同社退社後に出版した『内側から見た富士通「成果主義」の崩壊』(光文社ペーパーバックス)では、成果主義のさまざまな問題点を指摘し、大ベストセラーとなる。翌年上梓の『日本型「成果主義」の可能性』(東洋経済新報社)では、日本企業がいかに成果主義とつき合うべきかを取り上げ、実践書として高い評価を得る。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見をメディアにて発信し続けている。近著『若者はなぜ3年で辞めるのか?』(光文社新書)は40万部を超える大ベストセラーに

 でも世間は、彼らを引き合いに出して、こういう人がいるから格差が拡大している、と。それはとんでもない間違いです。むしろ、既得権層が格差問題の論点を誤魔化すためのロジックでしょう。

 非正規雇用層が固定化しているのは明らかな搾取構造ですから、格差をなくして解消すべきです。ただ、搾取構造がない対象まで格差として括ってる状況はありますね。

── このあたり阿部さんに、若者の視点から整理していただきたいんです。今、メディアも含めて「多様性」と「格差」をごっちゃに話している部分があると思うので。

阿部 ボボズ(編集部注:BOBOS、ブルジョア・ボヘミアンの略語で、ブルジョア(金持ち)になったボヘミアン(自由人)や、ボヘミアン的スタイルのブルジョアのこと。金より創造性を大切にし、仕事は遊びの延長と考えるアメリカの新しい階層)的なものが出てくれば、それでいいと思うんですよ。

 今下流にいる人たちが、上に抜け出せる社会にすることがまず第一です。それは多様性の面で見ると、昨日までニートだった人が急に億万長者!みたいなことが起こり得るように。そして、努力してステイタスを手に入れた人は素直にリスペクトされる対象になるような社会づくりをする。

 ただ、あまり多様性の面だけで注目していると危なくて、下のほうにはしっかりセーフティーネットを張っていかなくちゃならない。

 多様性に対する許容量も持ちつつ、下を救い上げる構造づくりが必要だとは感じます。

 日本は上になかなか上がれない社会で、上がろうとする人の足を引っ張りますから、そこも何とかしないといけないと思います。

基本はパイをめぐる戦争

 セーフティーネットの議論は必要ですが、企業にもっと払えというのは無理だと思います。たとえば派遣社員の最低時給を1000円にしろと言ったって、払えない企業がある。

 格差が問題なのだから、正社員のほうを下げるようにすべきだと思います。

阿部真大(あべ・まさひろ)氏
阿部真大(あべ・まさひろ)
搾取される若者たち ~バイク便ライダーは見た!

1976年岐阜県岐阜市生まれ。東京大学大学院博士課程を経て現在、学習院大学非常勤講師(社会統計学)。2006年に自らのバイク便ライダー体験をもとに執筆した『搾取される若者たち』(集英社新書)でデビュー。2007年にはケアワーカーの労働実態をまとめた『働きすぎる若者たち』(NHK生活人新書)を刊行。現在調査中の配管工の世界を描いた『管の都市』(仮題)と併せて「労働3部作」を予定している。他に、「合コンの社会学」(北村文との共著)を「本が好き!」(光文社)で連載中。

深澤 雇用にかかるコストの総量を分配し直すということですね。

 労働政党や労働組合が勘違いしているのは、労働者の権利というのは働いた分相応なものをもらうようにするのが権利であって。分不相応にもらってる分まで保障するのは違うだろうと。

 おつき合いのある世界で言いますと、出版社は特にひどい。大手になると、週刊誌のデスク(40代)が年収1300万円、取材は1本5万円でフリーライターにやらせている、そんな例がたくさんある。

 どうすればいいかというと、社員の給料を下げられるようにする。たとえばある出版社がデスクの年収を800万円に下げました。ライターの原稿1本30万円にしました。そうしたら、日本中の優れたライターがそこに集まるでしょう。

 次に、ライターが引き抜かれた出版社が対抗策で社員の給料を下げてライターの原稿料を上げる。それで原稿1本書く仕事に対して20万円という相場が形成されるわけです。これこそが世界標準の職務給になると思います。私はそれをやるべきだと思います。

阿部 そんなことやるはずないですって。

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