• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

第6回 人は最高の情報源

質問強制ルールが情報の定着を促進する

  • 葉玉 匡美

バックナンバー

2007年7月12日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 これまで説明してきた10分ルール(第2回)、情報3分法(第4回)、50センチメソッド(第5回)は、死蔵されている時間を掘り起こすための方法論であり、2×4(第3回)は、そうして掘り起こされた時間を効率よく活用して、情報を暗記・定着させるための方法論である。

 私が、情報の定着にこだわるのは、定着こそ時空のコントロールのカギとなるからである。

 勉強術というと、目の前にある情報を覚えることだけに注目してしまう傾向にあるが、脱時空勉強術は、一過性の記憶術ではない。

 今、勉強した情報をもとに、もっと深い情報を引き出し、最終的には、自分の発想力・表現力を広げていくことを目的としている。

その目的のためには、勉強した情報をそのまま吐き出すことだけで満足してはいけない。
 情報が定着しているかどうか、すなわち

 (1)迅速に情報を引き出すことができるか(迅速性)
 (2)適切な場面で情報を引き出すことができるか(適時性)
 (3)その場面に最適の形に変形して、情報を引き出すことができるか(的確性)

にこだわらなければならない。

背丈に合った読書でなければ、得られるものは少ない

 なぜ、定着が深い勉強につながるのだろうか。
 「読書」という勉強手段を例にとって説明しよう。

 読書というと、情報のINPUT手段だと思われがちだが、実際には違う。

 もし、読書が、単にINPUTだけの作業ならば、『カントの純粋理性批判』を、学者が読んでも、小学生が読んでも、同じ情報が得られるはずである。ひらがなで書かれた純粋理性批判の最初の1ページを朗読しろと言えば、小学生でも朗読するだろうが、何も得られるものはない。

 「同じ本を読んでも、得られる情報は人によって異なる」というのは、特に大人が勉強する時に忘れがちな真実である。

 ちょっと背伸びをして難しい本を読むのを否定するわけではないが、背丈にあった本でなければ、得られるものは少ない。

 それは、読書が、新しい情報をINPUTする行為と、自分に定着した知識をOUTPUTしながら意味を分析する行為とが、一体化したものだからである。

 読書に限らず、あらゆるINPUT手段は、定着した情報のOUTPUTと一体化しており、定着した情報が多ければ多いほど、得られるものが多くなる。

人間という情報源

 それが最も顕著にあらわれるのは、「人間」というINPUT手段を使う場合である。「人間」は、原始的、かつ、最高・最大の情報源である。

 「分からないことを知っている人に教えてもらう」というのは、文字が存在しなかった時代から普遍的に行われてきたINPUT手段であり、文字が普及してからも、その重要性にはいささかの衰えもない。

 「人間」からは、本のように整然とした情報は得られない。しかし、適切な人間に、適切な質問をすれば、質問者にとって必要な情報を、最適な形に加工して提供してくれるのだから、最高の情報源であるのは間違いない。

 もっとも、適切な質問をすることは、なかなか難しいことであるが。

判明している情報を使いこなして質問しなければ事実は分からない

 私は、長年、検事として、何百人という被疑者を取り調べてきた。
 被疑者は、その犯罪についての最大の情報源であるが、どういう質問をすれば貴重な情報を引き出せるのかが、悩みの種だった。

 そして、試行錯誤の中で実感したのは
 「既に判明している情報を自由自在に使いこなしながら、質問しなければ、被疑者から、有益な情報は得られない」ということである。

コメント5

「葉玉匡美の脱時空勉強術」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

意外なことに、伝統的な観光地が 訪日客の誘致に失敗するケースも 少なからず存在する。

高坂 晶子 日本総合研究所調査部主任研究員