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最終回 矛盾に悩み、矛盾を楽しむ

勉強に大団円はない

  • 葉玉 匡美

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2007年9月6日(木)

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 自民党の麻生太郎幹事長は、漫画マニアで秋葉原のオタク層に人気がある。漫画やアニメを見た量で出世が決まるとすれば、私も総理大臣候補の1人と言われる資格がある。生まれてからこの方1万5381日の間に、これまで1万冊以上の漫画を読み、100種類以上のアニメを見てきた。

 この私の分析によれば、漫画やアニメの最終回には3種類ある。(1)大団円型、(2)余韻型、(3)独善型である。

「未来少年コナン」「ルパン三世」「新世紀エヴァンゲリオン」

 大団円型は、最終回に至るまでのストーリーに仕込んだ伏線をきれいにまとめて、言いたいことを語り尽くし、一件落着させる。「未来少年コナン」など宮崎駿監督の作品はほとんどが大団円型である。うまい大団円は、見る者を安心させ、満足感を与える。古典的な名作は、例外なく、見事なまとめをしていて、職人芸を感じさせる。

 しかし、下手な大団円をやると、見る者にこぢんまりとした印象を与え、すぐに忘れ去られる作品になりがちである。

 余韻型は、最終回で一応の結論を出すが、未解決の伏線を残し、見る者の想像を煽る終わり方である。余韻型は、見る者に適度な飢餓感を与え、その心に引っかかりを残すから、うまくやれば、ずっと記憶に残り続ける作品が出来上がる。しかも、最終回が終わっても謎が残っているから、第2弾を作りやすい。アニメで言えば、ルパン三世の第1弾の最終回は余韻型の代表だと言えよう。

 しかし、下手に余韻を残そうとすると、見る者には、期待していたものが得られない不満のみが残されることとなる。

 独善型は、見る者の期待などおかまいなく、作者が終わりたいように終わる方法である。「新世紀エヴァンゲリオン」の最終回がこれに当たる。当然ではあるが、独善型の最終回は、ほとんど失敗する。

 しかし、最終回までの展開が素晴らしい場合には、見る者に強烈な飢餓感を生じさせ、最終回についての様々な憶測を呼び、大ブームを引き起こすきっかけとなる可能性もある。

 アニメに限らずとも物事の終わり方は多々あるが、大団円で終わるのが文字通り丸く収まり、都合がいい場合が多い。例えばビジネス文書は、基本的に大団円を理想とする。上司や顧客の要求に対し、的確な結論を示すことで、彼らを満足させるためのものだからだ。もっとも、ビジネス文書の世界でも、下手な大団円で終わっては、印象の薄いものになってしまうのは漫画と同じである。

 それでは勉強はどうか。

勉強に完結はない

 勉強には大団円はなく、常に余韻型でなければならない。

 どんな勉強でも、時間的場所的制約の中で一応の区切りはある。学校の宿題、試験勉強、仕事上必要な情報の収集などすべて締め切り日が設定される。そして、その日に勉強の成果を他人に示さなければならず、そのOUTPUTにおいては、大団円で対応するのが普通である。

 しかし、自分にとっては、締め切り日が大団円になってはならない。たとえ締め切り日のOUTPUTが大団円で終わっても、自分に不足しているものや次の課題を意識して、次のステップに歩み出さなければ、そこで成長は止まってしまう。

コメント7件コメント/レビュー

掲載が最終回とは、本当に寂しい限りですが、葉玉先生 今まで本当にありがとう御座いました。脱時空勉強術とは、各人に合った勉強スタイルを、バージョンアップし続けることの様に感じました。名前のとおり、時間と空間(場所)にとらわれない勉強法ならなんでもあり という柔軟な発想が大切の様に思われます。今までに一番印象に残っている記述は、葉玉先生が東大在学中で司法試験受験時に、もし1年で合格したら大好きだった女の子にキスをさせてもらえるという強烈にやる気の出る目標のもとに、難解な出題にもめげずに最後まであきらめず合格できたというくだりです(笑)。これまでの掲載でのアドバイスを実践して行きたいと思います。中学生の長男にも是非伝授させて頂きます。(半導体メーカー勤務・43歳エンジニア)(2007/09/06)

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いただいたコメント

掲載が最終回とは、本当に寂しい限りですが、葉玉先生 今まで本当にありがとう御座いました。脱時空勉強術とは、各人に合った勉強スタイルを、バージョンアップし続けることの様に感じました。名前のとおり、時間と空間(場所)にとらわれない勉強法ならなんでもあり という柔軟な発想が大切の様に思われます。今までに一番印象に残っている記述は、葉玉先生が東大在学中で司法試験受験時に、もし1年で合格したら大好きだった女の子にキスをさせてもらえるという強烈にやる気の出る目標のもとに、難解な出題にもめげずに最後まであきらめず合格できたというくだりです(笑)。これまでの掲載でのアドバイスを実践して行きたいと思います。中学生の長男にも是非伝授させて頂きます。(半導体メーカー勤務・43歳エンジニア)(2007/09/06)

毎回、大変共感しながら読んでおりました。最終回とは寂しい。。。(2007/09/06)

全12回の連載、お疲れさまでした。現在、管理職としてIT企業で働きながら来年留学する大学院向けの勉強に追われる中、時間が足りない、英語のスコアがあがらない。という壁にぶち当たっていたころに、この連載が始まりました。通勤時間を勉強時間に当てていたので、電車の乗り換えごとに課題を変えて行きながら短時間で英語のリスニングやリーディングをこなしたり、自転車で駅まで通うところを歩くことで時間を延ばし、その間にウォークマンでリスニングを15分間行う、といったような勉強法でこまぎれの知識のたくわえ方でスコアが伸びるのだろうか。と思っていましたが、10分間のきざみでタスクをこなす。という考え方を読み、自信を持ちました。仕事にも10分をおろそかにしない取り組みをすることで、業務がはかどるようになりました。あとは、このやり方に固執しない前進ですね。ついつい、よくないかもしれないと思うやり方に固執してがんばろうとしたり、そのやり方に長続きしない自分を責めたりしますが、結果重視で取り組もうと思います。アドバイス、ありがとうございました。連載をプリントアウトして持ち歩いています。(2007/09/06)

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