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【第6回】女性差別の根源はここにある

キャリアに関する男女格差。
見えざるガラスの天井はこうして生まれた

  • 西山 昭彦

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2007年9月19日(水)

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 キャリアアップの階段の途中には、見えない壁がある。男性は通れても、女性は阻まれてしまう。管理職になる時、そして上級管理職になる時、「グラスシーリング」(ガラスの天井)が存在する。

過去の統計結果の積み重ねが、差別を生む

 組織で女性が差別される原因は、主に「統計的差別の理論」によって説明される。女性の働く能力や意欲が男性と比べて劣っていなくても、企業が経済合理性を求めて行動すれば結果として男女差別が生じるという理論である。かつてこれは、1960年代の米国社会の黒人差別を説明する理論であった。

 筆者の大学院時代の恩師である小池和男氏(法政大学元教授)は、高著『仕事の経済学』の中で、こう述べている。「平均して女性は男性より勤続が短い。女性のなかにも長くつとめる人はもちろんいるが、それを事前に見分けるのはむずかしく、コストがかかる。必要とされる熟練がたかく、その形成に企業内での中長期OJTを要する。そして、現実は男性の方が定着的だから、中長期のOJTコースに男性をつける。当然男女間に技能差、したがって賃金差が生じる。企業が合理的に効率をもとめて行動するかぎりそうなる。そうしないと競争に生き残れない」。

 つまり、何か侮蔑的な意図があって差別しているわけではなく、会社のためを思って経済合理的に行動した結果、男女の差別的な状況が生じる。だからこの問題は、一部の人が言うように、男性上司の精神論では解決できない。

グラフ1 A社役員の出身大学比率

グラフ1 A社役員の出身大学比率

 同じことは、学歴差別にも言える。採用担当が頼るのは過去のデータである。どの大学の出身者が貢献しているかを分析する際に、(貢献した人が出世すると考えて)役員の出身大学の人を多く採用すればいいと考える。

 例えばある企業で、20人いる役員を出身大学別に分類し、その比率を算出したと仮定しよう。それが、例えばグラフ1のような結果になった場合、採用担当者は東大、慶応、早稲田の各大学出身者を優先的に採用することが、会社にとって利益になると考える。その他の大学が嫌いだとか劣っているという気持ちはなくても、結果的に差別が生まれる。

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