会社の数字に強くなるには、他社の儲け方を自社と比較すべし。
すると自分の職場の課題やその解決策が浮かび上がってくる。
下のマトリックス図を見て何を感じるか。「武田薬品工業はネット企業と似た収益構造なの?」「トヨタ自動車より新日本製鉄の方が営業利益率が高かった!」。疑問を抱いたり、驚きを感じたり、人によって様々だろうが、それだけでも「会社の数字」を理解する足がかりになる。
あなたの会社は下のマトリックスのどこに入りますか?
会社名の下の数字 左=原価率、右=営業利益率

営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
売上高から売上原価を引き、さらに販売や管理にかかる費用(販売費及び一般管理費)を差し引いた営業利益は、企業が本業で稼いだ基本的な利益である。
原価率(%)=売上原価÷売上高×100
原価の中身は業種によって異なる。メーカーの場合は生産にかかった費用で、材料費や工場従業員の人件費、設備の減価償却費などが含まれる。一方、小売業の原価は商品の仕入れ費用だ。
これを作成したのはファイナンシャルプランナーの洞口勝人さん。有力企業の原価率と営業利益率の分布が一目で分かる。いずれも各社のウェブサイトから入手できる決算短信などに載っている公開情報だ。「セミナーでこれを見せると、売上高と利益の関係をすぐに理解してくれます」。
売上高から原価を差し引いた売上総利益は「儲けのおおもと」である。原価率が同業他社に比べて高かったり、以前より上昇しているようなら、商品の競争力低下を疑う必要がある。
営業利益は販売や管理にかかる費用を差し引いた利益であり、営業力や業務の効率などが反映される。従って営業利益率の水準は、商品やサービスの魅力に加えて、仕事の進め方にムダがあるか否かなども含めた「稼ぐ力の基本的モノサシ」と言える。

洞口勝人氏
ファイナンシャルプランナー
1963年生まれ。早稲田大学教育学部卒業。日興証券(現日興コーディアル証券)を経て、2002年に独立。フェイシス会長。
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