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【第5回】「癒やし」を求めすぎない

休む、逃げる、ウソをつくことも大事

  • 深澤 真紀

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2007年12月13日(木)

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 「癒やし」という言葉はすっかり定着しました。しかし、むやみに「癒やし」を求めることも、メンテナンス術ではお勧めできません。

 仕事も大変、家庭も大変、人間関係というものはなにかと疲れるものですから、癒やされたい気持ちもよく分かります。しかし、「癒やされる」ことに夢中になっていると、何に疲れたか、何が大変なのかが分からなくなってしまうのです。

 本当に疲れた時には、癒やされるだけでなく、逃げたり休んだりすることも、大事なのです。

 癒やされたい時は、マイナスな状況をプラスに転化したいと思っています。一見よいことのようですが、実際には、疲れて弱っているのになお「プラスに戻さなければならない!」というパワーを使わなければいけないわけです。

 癒やされるというのは、気力と体力が充実していないとできないことです。また、日常が充実していれば、癒やされた後に「明日から頑張ろう」と思えますが、日常で逃げたいことがあるのにもかかわらず癒やされに行くと、そのまま日常に戻るのがいやになってしまいます。

 リゾートで3日間癒やされるよりも、3日間家でぼーっとしていた方がいいこともあるのです。ですから、弱った時、本当に疲れてしまった時は、弱ったままでいましょう。逃げたい時には、逃げてしまいましょう。例えば仕事で、「今日部長に会ったら、平静ではいられないかもしれない」と思ったら、その日は風邪をひいたことにすればよいのです。

返事できないメールは、しばらく放っておく

 例えば、仕事やプライベートで、「返答に窮するメール」をもらうことはよくありますよね。そんな時は、「早く返事しなくては」と思わずに、しばらく返事をしないでおくのです。

 もちろん仕事のメールには、ずっと返事しないわけにもいきません。そんな時は、期限ぎりぎりまで放っておく。返事が遅れた理由についても、正直に説明する必要はありません。「ちょっとサーバーの調子が悪くて、受け取るのが遅れてしまって…」とウソをついてもいいのです。

 特に女性や男子世代は、ウソをつくのは悪いことと思いがちです。一方で上の世代は、人間関係の中でウソをうまく使っています。「嘘も方便」というのは確かに真理です。自分を疲れさせてまで、常に誠実でいる必要は全然ありません。

 もちろん、ずっと逃げ続けることはできません。だから自分の中で「年に3回くらいは逃げてもいい」とか「月に1回くらいウソをついていい」とか目安をつくってみるのです。

 自分が周囲からどのくらい信頼されているのか? 逃げたりウソをついたりすることで、どの程度迷惑がかかるのか? など、自分の置かれている状況から、この基準を考えてみましょう。もっと言えば、本当に弱った時にウソをついたり、休んだりするために、普段から仕事などをきちんとやっておいて、「貯金」しておいてもよいのです。

 「疲れた~、癒やされに行こう!」というポジティブパワーを使うのではなく、「今日は、いろんなことから逃げちゃおう」とネガティブな方向に心を向けることも、時には必要です。

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