このコラムでは「営業」について、深く掘り下げてまいります。現代において、優秀な営業組織とはどのようなものでしょう。それは、サムライ型のスーパー営業マンを多く抱えることではありません。
顧客に対応できる柔軟性があり、足腰が強く、“自律自走”ができるチーム。そして個々のスタッフは変化に対応できるしなやかさを持ち、絶えず学習を続け、自らの動き方を洗練させながら成長していく。そんな営業チームが、理想的な営業組織だと言えるでしょう。
では、そんな理想的な営業組織をつくるためには、何が必要でしょう。実は、「模範となるようなデキル人」の行動を見つめることにそのヒントがあるのです。そのデキル人とはどんな人でしょう。
“デキル営業担当者”は自慢話がうまい
営業研修プログラムを作るという仕事柄、私は優れた業績を上げている営業担当者にインタビューをしたり、そのインタビュー録を分析したりしています。いわゆる“売れている人”から、営業の極意を引き出すためです。
インタビューのやり方は、そんなに堅苦しいものではありません。ただ営業担当者に自慢話をしてもらいながら、そのエッセンスを引き出していくのです。すると、そのインタビュー内容は大きく分けて次の3つのパターンに分かれます。
- 自慢話ができない人
- “オヤジの自慢話”パターンになる人
- 自分の成功体験を“自分の中で法則化”して話す人
(1)の自慢話ができない人は、「自分は、極めて普通で当たり前のことをしているだけ」と思っているので、「自慢にならない」と本気で思っている人です。
(2)“オヤジの自慢話”パターンになる人は、実行した内容を事細かくエピソードとして話してくれます。置かれた状況やその時の熱い思いなどはとても分かりやすいので面白いのですが、良い結果に結びついた理由がはっきりしないことも多いです。こんな例があります。
「とても苦手なお客様がいて、いつもまとまりのない話になってしまい、『君に会っても話すことは無いよ』と言われてしまったんです。だから熱意だけは分かってもらおうと、気合を入れて企画書を作成して、『まずはこれだけでも見てください』と資料を送り、もう一度お時間をくださいと言ったら会ってくれたんです。話も盛り上がりました。やっぱり熱意は伝わるんですよ!」という具合です。
「来た球を思いっきり振ったら、ホームランだった」と言っているように聞こえてしまい、「紆余曲折あるが、要は、思いや気合が大事だ」という答えに帰結するパターンがこの人です。これだと、若い社員を捕まえて「俺たちの若い頃はな…」と自慢話をしているオヤジとあまりレベルが変わりません。
ここから先は「日経ビジネスオンライン」の会員の方(登録は無料)、「日経ビジネス購読者限定サービス」の会員の方のみ、ご利用いただけます。ご登録のうえ、「ログイン」状態にしてご利用ください。登録(無料)やログインの方法は次ページをご覧ください。




からのご案内




