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【30】JTB

女子学生の人気企業、次の取り組みは現場の課題解決

  • 田村 知子

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2008年5月16日(金)

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 旅行業最大手のJTBグループは、女子大学生が就職を希望する人気企業として知られる。日本経済新聞が就職を希望する全国の大学3年生を対象に調査、今年2月に発表した「人気企業ランキング」で総合15位、女子学生ランキングでは2位と、高い支持を得た。

ジェイティービー ダイバーシティ推進室長の坂本友理さん

ジェイティービー ダイバーシティ推進室長の坂本友理さん(写真:山田愼二、以下同)

 しかしそんな同社も、かつて厳しい評価を受けたことがある。女性誌「日経WOMAN」が2006年に発表した「女性が働きやすい会社Best100」というランキングで、JTBは72位という結果だったのだ。「当時この記事を見た役員は、『10位以内には入っているかと思っていた』と、非常に落胆しました」と話すのは、JTBダイバーシティ推進室長の坂本友理さんだ。だが、このことが後のダイバーシティー推進のきっかけになったことも確かである。

 JTBは2006年4月に持ち株会社に移行した。現在は事業持ち株会社である株式会社ジェイティービーの傘下に、地域や事業ごとに分社した177社を抱える。2006年夏、グループの経営者層を一堂に集め、情報共有を図る会議「ALL JTB MEETING(以下AJM)2006」を開催したところ、参加者約400人のうち女性は4人しかいなかった。

 「新経営体制の下、多様なマーケットにスピードを持って正対するには、性別や年齢に関係なく、多様な『人財』を積極的に活用する必要があります。AJMで露見した女性経営者層の少なさは、成長戦略の観点からも課題であり、よって女性の活躍支援をはじめとするダイバーシティー推進にトップが本気になったのです」と坂本さんは言う。

 2006年下期にグループ本社総務部内で「ダイバーシティ推進プロジェクト」が始動。2007年4月には専任組織「ダイバーシティ推進室」が設置された。坂本さんは、2007年2月にJTB首都圏東京浜松町支店の支店長からグループ本社総務部ダイバーシティ推進担当に任命され、4月にダイバーシティ推進室長に就任した。

「ダイバーシティー」という言葉も初耳だった

 「実を言うと、私がダイバーシティーという言葉を知ったのは、担当になるほんの少し前でした。何から始めたらいいのか分からない状態だったので、先駆けてダイバーシティーを推進していた東京電力(参考記事はこちら)さんなど数社を訪問し、何から着手したのかをうかがうことからスタートしました」と坂本さんは話す。

 その後もダイバーシティーに関するセミナーや研修に参加するほか、21世紀職業財団が主催する「女性活躍サポート・フォーラム」や企業のダイバーシティーマネジメントを支援するNPO法人(特定非営利活動法人)J-Winにも加盟し、情報収集を行っている。

 初めに取りかかったのが「ダイバーシティマガジン」の発行だった。「私だけでなく、周囲の人にとってもダイバーシティーは耳慣れない言葉だったようです。『お台場で新店準備にあたるの?』と聞かれることもありました(笑)。そこで、まずはダイバーシティーの認知度を高め、経営戦略として取り組む必要性を理解してもらうために、情報誌を作成しました。四半期に1度、グループの全社員2万7000人に配布しています」

 通勤途中などに気軽に読んでもらうことを想定し、A5判8ページとコンパクトなサイズを採用。経営トップからのメッセージやダイバーシティ推進室の活動報告をはじめ、ロールモデル(お手本となる人)を紹介する「シャイニングパーソンファイル」、他社のダイバーシティー推進活動をリポートする「ケーススタディ」といった読みものを、写真やイラストを多用して分かりやすくまとめた。「海外で働く社員からの要望があり、2号目以降はPDFファイルで英語版も作成し、メールでも配信しています」

 2007年7月に開催した「AJM2007」では、分科会の1つのテーマに「ダイバーシティー推進」を掲げたところ、グループ各社33人の経営者層が参加。NPO法人GEWEL代表理事・堀井紀壬子さんの講演や、JTBグループを取り巻く環境の変化を考えるグループ討論、現場の社員の声を聞くパネルディスカッションなどを行った。

 「ダイバーシティーを推進するには、多様な価値観や働き方を認める風土づくりも重要です。9月には、ワーク・ライフバランス社代表の小室淑恵さんを講師に招き、管理職を対象にした『ワークライフバランスセミナー』を企画しました」と坂本さん。

コメント1件コメント/レビュー

休んでいられると負担だから・・というのではなく『戻ってきて』と言われるような会社なら、復帰後のキャリアのために勉強しようというモチベーションになりますよね。私の勤務先では産休・育休後に退職という「だまし打ち」も少なくありません。それぞれ事情があるのかもしれませんが、1年我慢して、と言われて激務に耐えている他のメンバーにとっては、自分の人生が壊れてしまいかねません。そういう会社かどうかは、勤めて2,3年くらい経ってもなかなかわからないのが困ったところです。年金資産の運用など転職リスクも低くない日本社会では、キャリア育成=勤続ですしね・・(2008/05/16)

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休んでいられると負担だから・・というのではなく『戻ってきて』と言われるような会社なら、復帰後のキャリアのために勉強しようというモチベーションになりますよね。私の勤務先では産休・育休後に退職という「だまし打ち」も少なくありません。それぞれ事情があるのかもしれませんが、1年我慢して、と言われて激務に耐えている他のメンバーにとっては、自分の人生が壊れてしまいかねません。そういう会社かどうかは、勤めて2,3年くらい経ってもなかなかわからないのが困ったところです。年金資産の運用など転職リスクも低くない日本社会では、キャリア育成=勤続ですしね・・(2008/05/16)

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