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女子校を再生!
学校改革で偏差値20ポイントアップ

品川女子学院 6代目校長 漆紫穂子さん(前編)

  • 白河桃子

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2008年6月25日(水)

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 改革に成功し、業績を伸ばす企業が注目されるならば、私立の中高一貫校、品川女子学院はまさに、「注目の私学」である。一時は廃校寸前という危機もあったが、2008年の187人の卒業生の進路を見ると、4年制大学進学率83%。合格者数は早稲田、慶應、上智に32人、「MARCH」(明治、青山、立教、中央、法政)に106人、国公立大学に14人。改革の15年で、入学偏差値は20ポイント上昇した。

品川女子学院校長の漆紫穂子さん

品川女子学院校長の漆紫穂子さん(写真:山田 愼二、以下同)

 品川女子学院という学校の名前を聞いて「山口百恵さんのいた学校?」と思いつく人は、多分40代以上だと思う。あの頃は決して進学校でなかった品川女子学院が、いまや偏差値や大学進学率の伸びで、“学校再生”の秘訣を注目される学校になったのだ。

 学校再生の中心となったのが、学園創業者の曾孫、品川女子学院校長6代目の漆紫穂子(うるし・しほこ)さんだ。漆さんが品川女子学院の教師になったのが1989年、その後わずか7年余りで次々に大胆な改革を行った。

 例えば「品川中学、高校」から「品川女子学院」へ校名変更、セーラー服からかわいらしいチェックのプリーツスカートの制服への転換、漆家が借金の個人保証をしたという校舎の全面改装。北品川駅前の校舎は茶色の壁で外界と隔てられ、セキュリティーも万全だ。構内にはおしゃれなカフェテリアもある。しかし、それらは少子化時代に生き残ろうとする私学なら、どこでも考えつきそうなことだ。

 「見た目の改革は、氷山の一角に過ぎません。1990年から、中と外の改革を7年ほどの間に一気に進めました」。中の改革とは、進路指導の充実などカリキュラムを変えることはもちろん、広報の見直し、教員採用の充実などを含む。現在、品川女子学院はTOEICを指標とした英語教育や、企業とのコラボレーション教育でも知られている。高校2年の時点でTOEIC990点中830点をマークした生徒もいるという。

校庭に並ぶ生徒たち

校庭に並ぶ生徒たち

 例えば取材をした日の午後は「角川書店とのコラボレーション企画で、生徒が映画『DIVE!!』のプロモーションを企画し、その試写会があるのです」と言われた。角川書店からの依頼で、生徒がポスターや携帯サイト、書店でのプロモーションを行い、試写会には主演俳優の来校もあるという。ユニークなカリキュラムを打ち出すのも、志望者を増やす手段の1つとしてよく用いられる手法だ。しかしそれだけでは一時的な効果はあっても、継続的に成長することはできない。

 「改革当初は学校をつぶしてはいけないという焦りから、あれもこれもとやり過ぎて、ほかの教員から『改革の方向性が見えない』と指摘されました。おかげで、『捨てる勇気』を持つことが大切だと気づきました。お金や人材など、資源には限りがあります。どこを捨ててどこを生かすのか、改革の軸をぶらさずに決断していくことで、目標が明確になりました。これにより、皆のベクトルが合って、継続的な成長ができたのだと思います」と漆さんは言う。

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