今回から「ダメ上司、ムダ上司」をテーマに、困った上司をタイプ別に分類し、それぞれの傾向と対策について述べていく。
まずは、チームの長としてのチェック機能を果たしていない、ダメ上司の典型タイプを2つ紹介しよう。それは「スルー上司」と「ブロック上司」だ。
「スルー上司」は、チェックを素通ししてしまうタイプだ。部下が作成した資料や報告書などを、自分の目できちんと確認することなくそのまま上に提出したり、客先へ持っていってしまう。一見、部下の能力を信頼して一任しているようにも見えるが、だからと言って上司が何もしなくていいわけではない。部下のミスにも気づかないなら、上司がいる必要はない。
チェック機能のない上司も、細かすぎる上司も困りもの
こんな例がある。若い部下が、役員会議で使用する資料を作成した。スルー上司は、仕上がった資料をろくにチェックせずにコピーして会議で配った。ところが、うっかりミスで重要な内容が1ページ抜けていた。その結果、管理不行き届きとして、その部門の役員が謝罪し、部署全体がマイナス評価を受けた。これも、上司がチェックさえしていれば防げた事態だ。
対する「ブロック上司」は、スルー上司とは逆に「チェックが細かすぎるタイプ」だ。リスクを負うこと、ミスをすることを恐れるあまり、部下が持ってきた文書を全部事細かにチェックして、その都度思いついたような直しを何回も入れてくる。
実例を見てみよう。ある部下が新規の企画を提案する時、ブロック上司は、「横」と「前」を気にする。「横」というのは、例えば「同業他社」のこと。「他の会社では、どうなんだ」と業界の動きをくどいほど確認する。「前」というのは、「前例」だ。「以前はどうしてたんだ」と、過去のケースにこだわる。
このように、ブロック上司は「横」と「前」を気にしすぎるあまり、何度も企画書を書き直させたり調査をさせたりし、このやり取りを繰り返しているうちに、部下はやる気がなくなり、モチベーションを下げてしまう。
ではこうした上司には、どう対処したらいいのだろうか。
スルー上司は、部下を信頼しすぎているか、面倒くさがっているかのどちらかだ。そこで、部下の側で「上司をコントロールする」ぐらいの気持ちで行動するといい。
例えば文書を提出する際には、疑問点や不明点、確認しておきたい点などをまとめておき、先に伝えるようにする。「このように作成してみましたが、自分としてはこことここが気になっています」「問題点はここだと思いますが、どう思われますか」という具合に、上司の答えを促すように、部下の方からアプローチするといい。
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