「ダメ上司、ムダ上司」の第2回目は、部下の行動を制約しがちな2タイプ、「自己チュー上司」と「過保護上司」について見ていこう。
「自己チュー上司」は、自己中心的な思考と行動を持つタイプ。「過保護上司」は、面倒見が良すぎて部下が育たないタイプだ。それぞれの行動パターンを具体的に見ていこう。
自分勝手な“暴君”と、優しすぎる“障壁”
「自己チュー上司」は、まず自分の処遇と評価を気にする。そのため、自分の人事考課権を持つ上役の方ばかり見ており、自分の部下のことは眼中にない。“上下関係は絶対”という考えがあり、下の者は問答無用で上に従うべきだと思っている。仕事ではもちろん、就業後の飲み会などでも、部下を自分の子分のように扱いがちだ。自分自身、そのようにして上役に仕えているので、部下も自分をそう扱ってくれることを期待しているのだろう。
行動も自己中心的な「自己チュー上司」は、単なる思いつきで「あれ考えてみろ」と指示したり、部下にどんどん命令したりするところもある。部下が忙しくなっても、お構いなしだ。自分が飲みに行きたくなれば、部下にたくさんの仕事を押しつけているのに「おい、行こうぜ」と強いる。部下としては、断るのは相当な覚悟が必要になるし、あえて断ればもちろん機嫌が悪くなる。
見栄や意地もあり、意固地な面もある。自分の間違いを認めたがらないので、会議など、みんなの前で自分が決定した事項は翻すことができない。こういう「自己チュー上司」は、かなりの難物だ。
対する「過保護上司」は、部下に優しく、面倒見がいい。しかしその優しさが、部下を甘やかす方向に働きすぎるのが問題だ。
部下にとって試練となる局面で、黙って見守ることができず、早すぎる助け船を出してしまい、部下が「自力で乗り切る」機会を奪うことになる。結果的に、部下はスキルを高められず、成長を妨げられてしまう。
上司の過保護傾向は、部下をどう扱っていいか分からない時にも表れる。男性上司によくあるパターンでは、女性部下を男性部下と同等に扱うことができず、女性に対しては「この交渉はハードだから、君はやらなくていいよ」と優しい言葉をかけて、負担になりそうな仕事を取り上げてしまう。「危なっかしくて見てられない」という思いからかもしれないが、部下に助けを求められてもいないうちに、先回りして手を貸してしまう。
こうして過保護上司に甘やかされてしまった部下は、いつまでも難易度の高い仕事を覚えることができず、飛躍もできない状態が生まれる。善意からの行動であっても、長い目で見れば、部下にとってはやっかいな存在だ。
ここから先は「日経ビジネスオンライン」の会員の方(登録は無料)、「日経ビジネス購読者限定サービス」の会員の方のみ、ご利用いただけます。ご登録のうえ、「ログイン」状態にしてご利用ください。登録(無料)やログインの方法は次ページをご覧ください。




からのご案内




