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【5】「恥をかけ、汗をかけ、絵をかけ」
プロフェッショナルは“かき続ける”

  • 倉重英樹

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2008年9月5日(金)

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 5月20日に記者会見をしたことを、この連載の第1回で書いたが、これ以来、メディアの取材を受ける機会が増えた。そのうちのほとんどは、シグマクシスのビジネスモデルについての質問が中心なのだが、「今年度末までに300人、将来は2000人体制を目指す」と記者会見で述べたために、「どのような人材を求めているのか」「どういう人材がこの業界に適材と考えるか」といった、“プロフェッショナル人材”についてもよく聞かれる。

 そういう時には、「人と関わることが好きなこと」「地頭(じあたま)がよいこと」と答えている。我々の仕事は、お客様やビジネスパートナーとの関わりの中で、課題を把握し、解決策を作り、それを実行していくことだから、そもそも人嫌いでは務まらない。人に興味を持ち、人の持つコンテンツとそれを取り巻く環境にも興味を持ち、さらにはその人との関係を構築することに興味を持つといった、いい意味での「人に対する好奇心」は必須だと思う。

 もう1つの「地頭がよい」については、人によっていろいろな定義があるだろう。私は、「一を聞いて十を知る力」のことだと思っている。要領のよさというより、相手や周囲の状況を読み取って情報を整理し、足りない情報があれば調達し、短時間で的確な解を導き出してアウトプットにつなげる機転と回転の良さだ。

 これら2点は求められる資質の基本中の基本であり、掘り下げようと思えばまだまだ書けることがたくさんある。が、以下では視点をちょっと変え、前述の2点と併せて、私が社員にいつも話している「3つの“かく”」について書いてみたい。

かき続けてほしい3つのもの

 新入社員が入ってくる時のスピーチでもよく言うのだが、プロフェッショナルとして、かき続けてほしい3つのものがある。それは「恥」「汗」、そして「絵」だ。

 まず「恥をかけ」。これは文字通り、恥をかくことを恐れるなということだ。当社の社員はコンサルタントと名乗るが、自分がコンサルタントであると思った瞬間に、自分の知らないことを人に聞くのを躊躇する人がいる。自分で調べられるだけ調べ、自分の学習を通じて知識レベルを上げ続ける努力はプロフェッショナルとして当然求められるが、それでも分からなかったら、「教えてください」とお願いする勇気を持つことが大事だと思う。

 本当は分かっていないのに、「分かったふり」をする、これほど質の悪いことはない。それはチームで働く上でコミュニケーションの大きな阻害要因となる。そして何より、「分かったふり」では、お客様やビジネスパートナーと目標を共有してコラボレーションすることなど到底できない。

 次に「汗をかけ」。情報には大きく分けて2種類ある。「整理された情報」と「現場に息づく情報」だ。前者は、書籍やレポートにまとめてある情報、インターネットという媒体に掲載されている情報、あるいは社内のナレッジマネジメントの仕組みに載って展開されている情報だ。コンサルタントはこれらの情報を読み、先に述べた「地頭の力」を発揮するので、この情報へのアクセスは必須である。

 だが、「整理された情報」だけでは価値を生み出せない。なぜなら、ビジネスの生きた情報は「現場」にあるからだ。「汗をかけ」というのは、「現場に行け」という意味である。お客様とビジネス価値を創造しようと思ったら、実際に今、ビジネス価値を創り出している人たち、彼や彼女らを取り巻く環境を、身をもって体感している必要がある。机にかじりついてリサーチを読んでいるだけ、あるいは現場のヒアリングの報告書を眺めているだけでは、真実は見えてこない。

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