「自分をすり減らさないための人間関係メンテナンス術」

ポジティブでなくても、メンタルが強くなくてもいい

自分をすり減らさず、「そこそこほどほど」に生きるコツ

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2008年11月20日(木)

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連載「自分をすり減らさないための人間関係メンテナンス術」を終えた著者の深澤真紀さんに、連載を始めた経緯や「人間関係をメンタルではなくメンテナンスで考える」という新しい発想についてお聞きした。

(聞き手:日経ビジネス オンライン編集委員 大塚 葉 構成:橋中 佐和)

―― ほぼ1年、50回の連載を終えてのご感想からお聞かせください。

深澤 「メンテナンス術」という考え方は、今あるビジネス書や自己啓発書とは逆の発想でした。このため、どのくらいの読者に受け入れてもらえるかと心配していたのですが、予想以上の多くの方に受け入れていただけてよかったです。

 「読んで楽になりました」とか「こう考えればいいのか」という感想をいただいて、うれしかったですね。このウェブサイトでの連載は読者からの反応がダイレクトに返ってくるので、読者の意見を取り込みながら記事を書いていけましたし。

 それから、自分自身としても「メンテナンス術」を連載することで、この考え方をあらためて実践してみて、使えるなと実感しました。

―― 「メンテナンス術」という言葉を使った経緯を改めてお聞きします。連載を始める時に伺ったのは、「メンタルではなく、メンテナンスで考えよう」というご提案でしたね。

深澤真紀さん

深澤真紀さん (写真:花井 智子、以下同)

深澤 以前は私も「まずはメンタルが大事だ」と考え、「相手と分かり合おう」としていました。でも、こうしたメンタル重視の考え方は必ずしもうまくいかないことが分かってきたんです。「人間関係や仕事などに対して、すべてに真剣に関わることは必ずしもいいことではないのでは?」「真剣に考えすぎて、むしろ失敗することもあるのでは?」と思うようになりました。

 そこで仕事やプライベートの人間関係の中で、時間的にも労力的にも多くの割合を占める部分は「メンテナンス」という考え方で処理できるんじゃないかなと発想したんです。

 私はもともとパソコンやマンションのメンテナンスが好きですが、「メンテナンスという考え方は、パソコンや家だけではなく、いろんなことに使えるかもしれない」と思ったんです。パソコンならウイルス対策ソフトを入れるとか、家なら台風が来るのに備えて雨戸を閉めるとか。――自分自身が生きるうえでも、そういう考え方が必要だと思ったわけです。

―― パソコンも日々メンテナンスしておけば、ある日突然壊れて買い換えなければいけない、ということにはならない。自分自身にも、日頃からそういう目配りをするということですね。

深澤 はい。パソコンの場合なら、普段からデータのバックアップを取っておけば、急に故障しても対処はできますよね。そういう管理も必要です。よく携帯電話をなくして、登録した情報が全部なくなったと嘆く人がいますが、あれはバックアップをとるのが当たり前だと思っている私からすると、すごく不思議なんです。

 同じように、人間関係や仕事もダメになった時のことを前提にメンテナンスするようにしています。そうすれば、意外となんとかなるんですよ。

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著者プロフィール

深澤 真紀(ふかさわ・まき)

深澤 真紀

コラムニスト・編集者。企画会社タクト・プランニング代表取締役社長。1967年、東京生まれ。早稲田大学第二文学部社会専修卒業。卒業後、いくつかの出版社で編集者をつとめ、1998年、企画会社タクト・プランニングを設立。日経ビジネスオンラインで2006年に「草食男子」や「肉食女子」を命名、「草食男子」は2009年流行語大賞トップテンを受賞し、国内だけはなく世界で話題になる(『草食男子世代−平成男子図鑑』(光文社知恵の森文庫)に収録)。日経ビジネスオンラインの連載をまとめた『自分をすり減らさないための人間関係メンテナンス術』(光文社)、『考えすぎない生き方』(中経の文庫)、『女はオキテでできている―平成女図鑑』(春秋社)など著書も多数。そのほかの連載に、「深澤真紀の平成働き女子のための処世術」、「深澤真紀の草食の時代」、「草食男子も悪くない」など。



このコラムについて

自分をすり減らさないための人間関係メンテナンス術

仕事、生活、恋愛に結婚…。様々な人間関係に疲れてしまいがちな人々に贈る、このコラム。若者や女性の生態に詳しい著者が、「メンテナンス」という考え方を取り入れた人間関係の構築術を指南する。この連載をまとめた『自分をすり減らさないための人間関係メンテナンス術』(光文社)が、2009年4月に発行。

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