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【18】50歳でパソコンを学び、66歳でネット会議に初挑戦

「経営とIT」を議論している場合ではない

  • 倉重英樹

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2008年12月5日(金)

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 ある日、打ち合わせを終え、ミーティングルームから役員エリアに戻ると、私のデスクで若手のコンサルタントが私のノートパソコンをいじっていた。彼は社内の情報システムを構築・運用するプロジェクトに所属している。私のパソコンが何かトラブルでも起こしたのかと思い、「どうかしたか」と声をかけて近寄ってみると、彼は「お帰りなさい」と何やらうれしそうな顔をして振り返った。そして、ヘッドフォンとマイクが一体になったヘッドセットを私に手渡し、こう言った。「ウェブカンファレンスシステム、倉重さんも使ってみましょう」。

 前回説明したように、シグマクシスは「コラボレーション」をすべての中心に据えている。当然、オフィスも情報システムも、コラボレーションを支える環境として整えている。中でも新しい試みと言えるのが、社員全員にウェブカンファレンスシステムを利用する権利を与え、場所と相手を選ばず、社内外の人とネットワーク上で協働できる取り組みを推進していることだ。

 ウェブカンファレンスは、電話会議ともTV会議とも違う。複数の場所にいる複数人が音声と動画を通じて相手の顔を見ながら打ち合わせをするところまでは従来の仕組みと同じだが、これに加えて、1つのデジタル資料(プレゼンテーション資料や文書など)を全員が共有し、お互いがリアルタイムに資料を更新していくことができる。

 つまり、資料を共同作成するツールでもある。全員が同じ会議室に集まって、プロジェクターからスクリーンに投影された資料を見ながら、その場で更新していくコラボレーションの作業をネット上で実現するわけだ。こうしたテクノロジーを使いこなして、新しい価値創造の形に挑戦してみようと、シグマクシスのワークスタイルを「オンネットコラボレーション」と呼ぶことにした。

 社員に対しては、ウェブカンファレンスシステムのトレーニングが定期的に実施されており、社内のあちこちでヘッドセットをつけた社員がトレーニングに参加している姿はすでに目にしていた。社員だけではなく、経営幹部も使い始めている。

 先だって開催した全社員集会Sharing Dayで垣原弘道COO(最高執行責任者)が使ったプレゼンテーション資料は、ボストンに出張していた垣原がホテルの部屋から東京虎ノ門オフィスにいるスタッフとウェブカンファレンスをして、作成したものだ。時差はあるので、垣原あるいはスタッフが交互に早起きや夜更かしをしてウェブカンファレンスをしたそうだ。

ネットを通じた電子会議の手ほどきを受ける

トレーニングを受ける私

トレーニングを受ける私

 だが、オンネット・コラボレーションを標榜した当の私自身は、デモは見たものの、自分の手で使う機会がまだなかった。それに気づいたコンサルタントたちが、私のスケジュールの隙間を見つけて、パーソナル・トレーニングを実施してくれたのだった。

 コンサルタントから言われる通りにヘッドセットをつけて、ウェブカンファレンスの主催者から届いた電子メールに従って“会議”が行われる画面を開いた。すると何人かの社員が社内外からすでに集まっていた。そのうち数人はパソコンについているカメラを通じて顔も見せてくれている。ウェブカンファレンスの画面は、会議で使う資料を提示するメイン画面、会議参加者の顔を映す画面、文字によるリアルタイム会話(チャット)画面などから構成されている。

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三品 和広 神戸大学教授