「深澤真紀の平成女子図鑑」

【12】「賞味期限女子」と「女装女子」

「女を捨てる」のを恐れるか、「女を装う」のを楽しむか

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2009年3月6日(金)

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 「人は女に生まれるのではない。女になるのだ」

 フランスの女性作家シモーヌ・ド・ボーヴォワールが著書の『第二の性』で書いた有名な言葉です。

 確かに「女性になるために」、そして「女性でいるために」、必要な条件はとても多いものです。

 ファッション、下着、メイク、立ち居振る舞い、話し方、気遣いとか気配り、生活態度(部屋がきれいだとか、料理がうまいとか)――など数多くの条件を満たすことで、「女」になれて、「女」でいられるのです。

 「女」という条件を巡って、それに振り回される「賞味期限女子」で、それをなんとか面白がろうとするのが「女装女子」なのです。

「女」は捨てようとしても、捨てられない

 「賞味期限女子」は「いつまでも女でいたい」し、「女として輝いていたい」から、「女として終わりたくない」と、「女の賞味期限」を恐れ、それに振り回されます。

 一方「女装女子」は、女でありながら“女装”することで、女らしさを面白がろうとしているのです。

 「賞味期限女子」たちの口癖は「女を捨てたらおしまいだよね」「いつまでも女として輝きたい」です。

 「いい男がいない」「出会いがない」「面白いことない?」と同様に、「もうそれを言うのはやめようよ」と私は思ってしまうのですが。

 例えば女性同士で「私がウエストがゴムのスカートをはくようになったら指摘して」などと言い合うのも、よくあることです。ゴムのスカートをはくようになったら、自分の体形やファッションに気を使わないオバサンになって「女を降りてしまう」と思っているからです。

 そして、部屋を片づけられない女性がいると、「女を捨ててるなあ」と評価してしまうのです。

 「女を捨てる」「女を降りる」「女を諦める」というのは女性同士の相互監視の結果でもあるのです。

 しかし、女は捨てようとして捨てられるものではありません(性同一性障害などでない限り)。
 
 女を捨てたら男になる、というわけでもありません。

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著者プロフィール

深澤 真紀(ふかさわ・まき)

深澤 真紀

コラムニスト・編集者。企画会社タクト・プランニング代表取締役社長。1967年、東京生まれ。早稲田大学第二文学部社会専修卒業。卒業後、いくつかの出版社で編集者をつとめ、1998年、企画会社タクト・プランニングを設立。日経ビジネスオンラインで2006年に「草食男子」や「肉食女子」を命名、「草食男子」は2009年流行語大賞トップテンを受賞し、国内だけはなく世界で話題になる(『草食男子世代−平成男子図鑑』(光文社知恵の森文庫)に収録)。日経ビジネスオンラインの連載をまとめた『自分をすり減らさないための人間関係メンテナンス術』(光文社)、『考えすぎない生き方』(中経の文庫)、『女はオキテでできている―平成女図鑑』(春秋社)など著書も多数。そのほかの連載に、「深澤真紀の平成働き女子のための処世術」、「深澤真紀の草食の時代」、「草食男子も悪くない」など。



このコラムについて

深澤真紀の平成女子図鑑

今の時代を女として生きるのは、幸せでしょうか? それとも、大変なことでしょうか? 「何が何でも男に奢られたがる女子」「女性誌に踊らされる女子」「世間のことは分からないけど、社会のことは分かっている女子」「笑いに生きる女子」…。平成にもいろいろな女子が生きています。自著『平成男子図鑑』で「草食男子」「リスペクト男子」などを「発見」した深澤真紀が、満を持して「平成女子」の姿を語ります。

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