• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

見えない相手に初めて言えた「ありがとう」

  • 北湯口ゆかり

バックナンバー

2009年4月6日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 友人の影響で初めてオンラインゲームに挑戦した40歳のワーキングマザー、野中アミ。

 基本料金無料で遊べるゲームだったことが、アミの気を楽にした。ゲームを有利に進めるための様々な道具は有料で販売されているが、買うかどうかは本人の自由だ。ただゲームをするだけなら、どれだけ長時間遊んでも無料だという。お試しのつもりで始める自分にとって、金銭的負担がないことはありがたい。

 今までは、敬遠してきた未知のバーチャル空間。そこは楽園か、悪意のはびこる巣窟か。アミは期待と不安を半分ずつ抱えたまま、オンラインゲームの世界に足を踏み入れた…。

 家庭用ゲーム機などで楽しめる「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」などの人気RPG(ロールプレイングゲーム)(注1)は、オープニングからエンディングまで、きっちりしたストーリーが作られていることが多い。

 例えば、最初は頼りなかった主人公が、思いがけず使命を与えられて敵を倒したり、様々な人と巡り会う中で成長し、最後には最強の敵を倒して「めでたしめでたし」というエンディングを迎えるパターンだ。

 それだけに、ゲームの中で自分が何をすればいいのかは明確だ。途中にいくつか寄り道はあっても、与えられた使命をこなさなくてはストーリーが進まない。結末が決まった物語を読み進めるように、敷かれたレールの上を進んでいけばいい。

 しかし、オンラインゲームの場合は少し違う。

キャラクターを通じて、別の人生を生きる

 なにせ、エンディングがないのだ。大筋となるストーリーは存在するが、完結はしていない。参加するユーザーのレベルが高くなってくると、「アップデート」という形でゲーム内容が追加される。随時新たな要素が加わることで、ユーザーの興味を引き続けるシステムになっている。

 そのためオンラインゲームは、楽しみ方が幅広く自由度が高い。自分が移動できる範囲内なら、どこに歩いて行ってもかまわないし、誰と話をしてもいい。クエスト(注2)の依頼を受けても、受けずに無視していても遊べてしまう。

 また家庭用ゲームには、たいていセーブポイント(注3)がある。これまでの行動を記録し、後で続きから始められる。パソコンでファイルを保存するのと同様の仕組みだ。「失敗した」と思ったら、ゲームをいったん終了し、セーブポイントからやり直すこともできる。

 これに対してオンラインゲームは、「セーブ」という操作がない。自分の行動は自動的に記録され、やり直しは利かない。多人数が同時にゲームを操作しているため、保存が可能になると、ストーリーに矛盾が生じてしまうからだ。

 大げさに例えるなら、オンラインゲームは「人生そのもの」だ。「先がどうなるかは見えないけれど、前に進むしかない」「どう行動するかは、自分次第」というスタンスのもと、プレーヤーは自分が作成したキャラクターの人生を作り上げる。それがオンラインゲームの醍醐味だ。

 とはいえ、初めてオンラインゲームをやり始めたばかりのアミには、そんな醍醐味など分かるはずがなかった。

コメント0

「オンラインゲーム その妄想と欲望」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

もっと事業を効率化して、料金を下げて、消費者に貢献しないと業界はだめになってしまう。

和田 眞治 日本瓦斯(ニチガス)社長