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強いキャラへの嫉妬、ゲーム廃人、そして「闇のビジネス」

  • 北湯口ゆかり

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2009年4月20日(月)

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 アラフォー世代でインターネット好きの野中アミは、かつて持っていたオンラインゲームに対する偏見を払拭し、時間があればオンラインゲームを始めるほどになっていた。

 何より楽しみなのは、前回入会した、ギルド(注1)のメンバーとの会話だ。時には、おしゃべりに夢中になるあまり時間がなくなり、戦闘やクエスト(注2)を全くせずにゲームを終えることもあったが、それでも十分満足だった。

 おっかなびっくり始めたゲームに、すっかり馴染んでいる自分に気づいた頃、「楽しい」はずのコミュニケーションの裏側に、「難しさ」が潜んでいると感じさせる出来事が起きた…。

 ゲームを楽しむプレーヤーが、少なからず抱く感情。それは「強くなりたい」というシンプルでストレートな願望だ。

 多くのオンラインのRPG(注3)レベル(注4)制を採用しているのも、それがプレーヤーの「欲」を程よく刺激し、満足させやすいからだ。レベルが上がれば能力が上がり、新しいスキル(注5)を覚えられ、より強い武器や防具を装備できるようになる。それだけに、レベルアップの瞬間には大きな達成感を味わえるわけだ。

 こういった達成感は、ゲームを続けるモチベーションにもなり得るが、時に要らぬ争いも生み出してしまう。

 もともと、大人数がプレーするオンラインゲームでは、自分以外のプレーヤーが操作するキャラクターという比較対象が身近にいるだけに、競争意識が生まれやすい。

 ゲームを始めたばかりの頃は、モンスターと戦ったりしているうちに、苦労せずにレベルが上がるようになっていた。自分が成長しているという実感を味わえるので、他人のことはさほど気にはならなかった。

 しかし徐々に、クエストをこなすだけではあまりレベルアップしなくなり、より多くの戦闘をこなさなければならなくなる。そんな頃、他のプレーヤーたちの存在が、「ライバル」として気になり始めるのだ。

強いモノが力を持つ実力世界

 他の人はどれぐらい強いんだろう。その想像が焦りと競争意識を刺激し、他プレーヤーより抜きん出たい、他とは異なる個性が欲しい、特別な存在でいたいという欲望が膨らんでくる。

 「強さを得たい」と願うのは、誰もが持つ欲望だ。企業における「出世」と同じかもしれない。もちろん、個人によって欲の強さは異なる。そして、その強さの違いが、集団に様々な影響を与え始める。

 オンラインゲームは、完全なる実力主義の世界だ。強い者ほど力を持つ。実社会での立場は、関係ない。もともと、お互いの顔が見えないプレーヤー同士、実社会でのプロフィルを知り得ないからだ。ゲームの中で、とても強いキャラクターを操作しているのが、もしかしたら小学生の女の子かもしれない。

 ところで、モンスターと戦ったりクエストをこなしたりする時、自分のキャラクターだけで行ってもいいが、何人かのキャラクターとパーティー(注6)を組み、一緒になってモンスター退治に出かけたりすることもある。

 例えば、ほかのキャラクターに「このクエストを一緒にやりませんか」と声をかけ、数人で一緒に行動することができるのだ。

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