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「お子ちゃま」プレーヤーの問題行動と、大人たちの反応

  • 北湯口ゆかり

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2009年6月29日(月)

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 近年、若年層プレーヤーの増加にともない、ベテランプレーヤーの多くは、オンラインゲーム内の空気が変わった、とぼやくことが多くなった。

 子供がゲーム内の空気に及ぼす影響と、大人の対応が子供に与えてしまう影響。それぞれがいま、不協和音を奏でている。

 オンラインゲームは、「ゲーム」を楽しむコンテンツであると同時に、様々な人が集まる「コミュニティースペース」でもある。

 ゲームとしてとらえれば、「競争心」「闘争心」は欠かせない。他のプレーヤーと比較して、自分の能力がどれだけ優れていると感じられるかで、達成感や満足度は大きく変わる。そのためには、他者を出し抜いてでも「強い自分」を求めたくなる。しかし「コミュニティー」となれば、(日本市場の場合は特に)「マナー」や「秩序」「協調性」が重んじられる。

 どちらの気持ちを優先させるかによって、ゲームスタイルは大きく変わってしまう。

 所詮はゲームなのだからと、自分の欲望のままに「オレ様」の態度を貫いていれば、コミュニケーション上のトラブルは避けられない。かと言って、マナーのつもりで譲ってばかりでは、ゲームプレーがスムーズに進行しない場合もあり、出遅れ感が募って自身のストレスもたまってしまう。

 つまりオンラインゲームを楽しむには、相反する感情を自力でコントロールできるバランス感覚が必要だ。

 こうしたバランス感覚、さらに「マナー」や「協調性」などに通じるコミュケーション能力は、社会経験を重ねることで身についていくものだ。そこで、オンラインゲーム内では、他者を顧みないプレースタイルで、自己中心的な言動と行動を繰り返すプレーヤーは「幼児性が強い」と判断され、敬遠されることになる。

 オンラインゲームプレーヤーが、若年プレーヤーの参加に眉をひそめるのは、こうしたトラブルの元になる「幼児性」が、「強くて当たり前」の年齢層だからこその警戒心が根底にあるためだろう。

警戒すべきは、ネット人格か年齢か

 近年、オンラインゲーム上では、若年プレーヤーが急速に増えた。中学生や、おそらく小学生と思われるプレーヤーも見受けられるようになっている。

 これは、多くのオンラインゲームが、便利アイテムの販売で収益を上げ、基本プレーは無料とする「アイテム課金制」で運営されるようになった影響が大きいと思われる。

 パソコンとインターネットができる環境さえあれば、ゲームが「タダで」できるなら、親に「新しいゲームソフトを買ってほしい」とねだらなくても好きなだけ遊べる。ゲーム好きな子供には、好都合の状況だ。

 さらに若年プレーヤーの増加は、ある現象を生み出してもいる。新作の3Dオンラインゲームが続々と登場しているにもかかわらず、ビジュアル面でもゲームの機能性でも見劣りする2Dタイプのゲームが、廃れることなく根強い人気を誇っているのだ。

 これは、新規参入してきた若年プレーヤーのパソコン環境に一因があると考えられる。

 すでに古株であるはずの2Dタイプのゲームは、性能が低スペックなパソコンでも遊べる。ブームに乗って購入したものの、誰も使わなくなって眠っていた数年前のパソコンを、IT(情報技術)アレルギーのない世代である子供が手にして市場に流れ込んできたために、こうした流れが生まれたのだ。

 若年層のプレーヤーが増えることで、懸念される問題点は2つある。

 第一に、肉体的にも精神的にも未発達の「子供」がゲームに夢中になってしまい、自律できないままに依存症になってしまう問題。前にも述べた「ネトゲ廃人」になってしまう危険性だ。ただ、この点に関しては、家庭環境やゲームシステムを無視しては語れないため、ネットコミュニケーションという本題からそれるので、ここでは置いておこう。

 注目したいのは、もう一方の問題。社会的経験の乏しさから、ゲーム内におけるコミュニティーの秩序が乱れ、リテラシーバランスが崩れる一因になることだ。

(イラスト:佐藤 末摘)

コメント4件コメント/レビュー

私が某日本のオンラインゲームを辞めるきっかけになったのは、外国人差別発言を聞いて、「国境の無いネットで遊びながら、日本人はまた鎖国したいのだわ」と思った時、たかが3千人程度のサーバーにいる人がまるで1億2千万人の日本人を代表していると勘違いした事でした。この連載を読んでいると、EULAではなく自分達がルールだと言うプレイヤーが多いと感じます。先日も同じ事を書きましたが、ゲームの世界ではリアルの年齢や性別は関係ありません。ある人が詐欺行為をしようとしたのをいさめるのは、GMの役目でギルドマスターではありません。またギルドマスターが連帯責任的な発言をするのもおかしいです。詐欺は確かにいけない事ですが、リアル年齢が下だと上から目線で指導したがる大人も大人げないと思います。それよりもゲームに限らず、小学校中学校でもネットの危険やネットコミュニケーションなど、きちんと教育すべきだと思います。(2009/06/29)

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私が某日本のオンラインゲームを辞めるきっかけになったのは、外国人差別発言を聞いて、「国境の無いネットで遊びながら、日本人はまた鎖国したいのだわ」と思った時、たかが3千人程度のサーバーにいる人がまるで1億2千万人の日本人を代表していると勘違いした事でした。この連載を読んでいると、EULAではなく自分達がルールだと言うプレイヤーが多いと感じます。先日も同じ事を書きましたが、ゲームの世界ではリアルの年齢や性別は関係ありません。ある人が詐欺行為をしようとしたのをいさめるのは、GMの役目でギルドマスターではありません。またギルドマスターが連帯責任的な発言をするのもおかしいです。詐欺は確かにいけない事ですが、リアル年齢が下だと上から目線で指導したがる大人も大人げないと思います。それよりもゲームに限らず、小学校中学校でもネットの危険やネットコミュニケーションなど、きちんと教育すべきだと思います。(2009/06/29)

大人の間でもよくある話ですね。お互いが納得せずに引いた場合、そういうことが続くと分裂につながります。遊びの間柄だから、絆は容易になくなります。詐欺を試みたことは中学生の子の責任ですけど、彼は引っ込めた上で行動を変えメンバーとしての責任を果たしました。しかし、彼は辞めざるを得なくなりました。これは、GMに説得力がなかったことと、排他的 (日和見的) な考えを持つ周囲の大人の責任です。周囲の大人は反省したのかなぁ、、、多分自分たちは間違ったことはしてないと思ってるんですよね。(2009/06/29)

最近気になっていることですが、ギルドの人間関係に頼らざるを得ないゲームが多くなってきたかなと思います。例えば、必ず必要になる魔法を覚えるために必要なカードが、強いモンスターがたくさんいて、一人ではたどり着けないような場所でしか得られなかったり。しかも、モンスターがアイテムを落とす確率が低く、たくさん倒す必要もあります。ここでは「レアなアイテムを取るの手伝って欲しい」というお願いを、顔の見えない相手にしていかなければなりません。もちろん、みんなが困っているわけですから、「お互い様」「迷惑のかけあいは当然」で助け合う雰囲気にはなるのですが、それが理解できない人もいて、トラブルが起きています。こんなゲームの仕様があると、若年層のプレイヤーが増えることには個人的にも抵抗が出てきてしまいます。正直なところ、「迷惑のかけあい」に依存する仕様はいかがなものかと思いますが、こんなゲームの中では、年齢制限を設けるギルドがあるのも当然のことだと思います。(2009/06/29)

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