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【最終回】晒しによる疑惑とPKのトラブルに巻き込まれて

“顔のないコミュニケーション”の未来

  • 北湯口ゆかり

バックナンバー

2009年7月13日(月)

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 オンラインゲーム内での話題の多くは、ゲームに関する情報とプレーヤーの噂話だ。素性が分からない相手とでも、共通の話題として盛り上がれる。

 こうした噂の発信源は、掲示板やブログで語られた話であることも多い。特にトラブル話は噂のネタになりやすく、ネット上をまたたく間に駆け巡って、騒動を激化させてしまうこともある。

 そんなトラブルが自分の身にも降りかかるとは、野中アミは想像もしていなかった…。

 この連載で紹介してきたオンラインゲームは、主に大人数が参加できるMMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game)というものだ。

 このタイプのゲームに参加するためには、初回で紹介した通り、会員登録、ゲームのインストールを経て「ログイン」という段取りを踏むため、会員資格のない部外者がゲーム内の様子を覗き見ることはできない。

 一見、会員だけがたむろしている閉鎖的な空間のように思えるが、実は外からでも、中で起こっていることの一部を伺い見ることは可能だ。

 それは、ゲーム運営会社の公式サイト、ゲーム情報のポータルサイトなどのことを言っているわけではない。ゲームの内側を知る参加プレーヤー自身が、インターネット上の様々なサービスを利用して、自発的に情報を露出・開示しているのだ。

 その目的は、情報の共有と交流にある。ゲームの中はリアルタイム進行なので、同じ時間帯にプレーする相手としか交流を持つことはできない。しかし、こうしたサービスを利用すれば、時間差があっても交流できる。そこで、新たな出会いが生まれることも多いが、プレーヤー間の「場外乱闘」へと発展してしまうこともある。

ゲーム外に存在する様々な「接点」

 プレーヤー自身が発信する情報は、多岐に渡る。最もよく利用されるのは「wiki」と呼ばれるデータベースタイプの情報サイトだろう。

 これは「インターネット上のフリー百科事典」として、「ある言葉」の意味・語源、関連事項をユーザー自身が追加・編集できるウィキペディア(Wikipedia)の仕組みを利用したものだ。

 ゲームごとに個別のwikiが作成され、そこにプレーヤーたちが知り得た事柄をテキスト化して追加・編集する。情報の蓄積が進むと、ゲーム内の「仕様面」での詳細が浮き彫りになると同時に、プレーヤーにとってはゲームの攻略に欠かせない情報源になる。しかしwikiは攻略情報の共有が目的となるため、プレーヤーの主観や意見などは、はじかれてしまう。

 プレーヤーの意見などを書き込めるのは、「2ちゃんねる」「したらば」などに代表される掲示板システムだ。

 ゲームごとに分類された掲示板にテーマが設けられており、考察や質問、議論などを目的として意見交換が展開される。個々の掲示板は、誰でもすぐに作れるので、人気の高いゲームでは多くの掲示板が乱立することもある。

 こうした、多くのプレーヤーが共有する情報ではなく、対象範囲の狭い個人的な情報も、ブログやホームページなどを通じて発信される。特に、「プレー日記」と称されるブログでは、自分が所有するキャラクターの行動や、他キャラクターとの交流の様子が綴られる。

 一見、個人的な情報開示に思えるが、ブログ自体がもともとコミュニケーションツールとしての性格を持っている。同じゲームに参加しているプレーヤーから「ブログ見ましたよ」と声がかかることもあり、プレーヤーにとっては、新たな交流のきっかけになることも多い。

 他にも、有志が作成したホームページや掲示板、「mixi」に代表されるSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)なども含めれば、その数はさらに膨れあがる。そう考えれば、ゲーム内の人間関係は決して閉塞的なものではなく、ネット上に様々な「接点」が存在し、たとえゲーム内で一緒に行動したことのない相手とでも、交流を持つことができる。

 これらのインターネット上のコンテンツは、検索とリンクで容易に探し出すことができる。豊富な情報がある場所、興味の引かれる出来事などが起これば、あっという間に注目されて人が集まり、話題のネタになる。

 例えばトラブル、事件、悪行の噂などは、興味の対象になることが多い。

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大量陳列、大量販売というのがある程度限界にきているのかなと思います。

松﨑 曉 良品計画社長