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TOEFL、SAT、エッセイを突破するのに必要なこと

クリントン国務長官も卒業したリベラルアーツ・カレッジも選択肢に

  • 福原 正大

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2011年8月8日(月)

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 「ハーバード大と東大の両方を目指す!」
 と、高校生になってもお子さまが言っていれば、それは、このコラムで前回までに述べた入試準備がしっかりできているということです。つまり、中学に入学するまでに英語の総合力(スピーキング、リスニング、ライティング、リーディング)ができており、学校の教科における総合成績も優秀、考える力も身についているということです。では、次に何をするか?

 大学進学は通過点でしかないことを親子で理解し、お子さまと大学卒業後の進路について話し合いましょう。大事なのは「将来、何がしたいか?」です。

将来したいことを、高校2年生で考える

 前回のコラムで申し上げたように、いろいろな社会人との接点をつくっておけば、お子さまは将来像を自然に考えていくことができます。彼ら・彼女らの経験を参考にしながら、将来の進路について、高校生のお子さまと一度ゆっくり話し合いましょう。

 次に、将来やりたいことを実現するために、「何を勉強する必要があるのか?」を考えます。そして、学びたい学問をするためには、世界のどの大学を目指すのが良いのか? お子さまが自ら決定するよう促すのです。コラムで書いてきた1)英語の総合力をつける、2)哲学にふれ思考力を付ける、3)学校の授業もしっかり受ける、を高校2年までで実践できていれば、「将来やりたいこと」と、それ実現する過程としての「大学選択」の幅広さを実感できます。日本だけでなく、世界を視野に入れて、将来やりたいことを決めていけるのです。

 もちろん、将来就くであろう職業まで、高校生の段階ではっきり決める必要はありません。高校2年生時点での興味を明らかにできれば十分です。後述する米国のリベラルアーツ大学では、大学で勉強をしながら興味のある分野を見つけ、その分野を応用できる将来像を明らかにします。そこまでやった後、専門性が必要と判断すれば大学院進学を促します。

 将来像を実現するための高等教育として、東京大学など日本の大学がふさわしいと結論づけることができれば、親御さまのすべきことは限られます。情報が揃っていますし、親御さまも経験してきていることです。一方で、ハーバード大をはじめとする米国の大学に行く必要があるのであれば、親御さま自身も情報を収集し、対策を練る必要があります。重要な点を説明しましょう。

アメリカの大学の仕組み

 まず、アメリカの大学の仕組みを理解します。仕組み自体は、ほとんど日本と同様です。

 アメリカの場合、「総合大学(university)」が東京大学などの大学に相当します。ハーバード大学やイエール大学、スタンフォード大学が総合大学です。多くの学部からなり、大学院も併設している場合がほとんどです。大学の先生たちは、研究も教育も行います。

 総合大学とは別に、「リベラルアーツ・カレッジ」と呼ばれる、アメリカで発祥した非常に素晴らしい大学群があります。日本ではあまり知られていませんが、米国にはハーバード大学やスタンフォード大学と同等かそれ以上の質のリベラルアーツ・カレッジが数多くあるのです。

 ヒラリー・クリントン国務長官はリベラルアーツ・カレッジのウェルズリー大学を卒業しています。国連で事務総長を務めたコフィー・アナンもリベラルアーツ・カレッジのマカレスター大学。そして現アメリカ大統領のバラク・オバマ氏もオキシデンタル大学の卒業生です。

 リベラルアーツ・カレッジに人気と実績があるのは、米国の優秀な学生の間に、リベラルアーツ・カレッジで視野を広げて、大学院で専門を鍛えるという考え方が浸透しているからです。

 多くのリベラルアーツ・カレッジは、1学年の学生数が500人前後と小規模。10~20人程度という少人数のクラスで、教授から直接、授業・指導を受けることができます。また、4年の間、人文・社会科学、自然科学、芸術など複数の分野を学ぶことができます。

 もう一つ、日本の短期大学に相当する「地域カレッジ」と呼ばれる地域密着型の大学があります。比較的合格しやすいのが特徴です。それにもかかわらず、成績が良い場合にはその州の州立大学に編入することができます。このため、日本から多くの留学生が通っています。

 ただし注意が必要。英語力がないまま地域カレッジに留学した学生は、多くの場合、大学に編入できません。この現実を直視する必要があります。実は、地域カレッジから州立大学に編入する段階で、トラブルが頻発しています。日本の留学斡旋業者が、あたかも「地域カレッジに入れば州立大学に編入できる」ようにうたって学生を集めることがあるからです。必要な成績を満たすことができず、大学に編入できないまま終わっている日本人が多いのです。

 留学斡旋業者の問題は、お子さまたちに対して、1)米国一流大学を受験するオプションを提示することなく、2)高校で勉強しなくても、米国の一流大学に進学できる--といった安易なイメージを与えていることです。さらに、3)地域カレッジから州立大学には相当努力しないと編入できない現実を、斡旋業者が保護者に説明していないことが問題です。

 もちろん、日本では、米国一流大学への進学があまり考えられてきませんでした。このため、この選択肢に関する情報が親御さまの間で不足していることも一因だと思われます。

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