前回紹介した「さっとアウトライン法(難題がきたら、即、アウトラインを書くこと)」は元々、難題解決を少しでも楽にする方法として編み出した。しかし、アウトライン法にはもう1つご利益がある。それはグローバル人材の要件の中で、最重要な「構想力=デザイン力」を磨く練習となる点だ。
自分なりのアウトラインの描き方を会得する
構想力というと難しそうだが、それは、慣れていないだけのことだ。構想を描く練習を日夜行っている人はそんなにいないだろう。それだけに、誰でも、練習すれば必ず上達する可能性を秘めている。アウトライン法は、図らずもその練習(構想を描く練習)になる。アウトラインとは、構想にほかならないからだ。
前回は、「難題」のアウトラインを書くケースを想定したが、なにも「難題」に限る必要はない。むしろ、もっとやさしい普段の仕事でも、さっとアウトラインを書いてみるとよい。いや、さらに簡単なこと、例えば、今日の買い物のアウトラインを書いてみるとよい。回数を重ねれば、自然にうまくなるのが実感できるはず。Practice makes perfectだ。
そのうちに、どんなテーマでも、アウトライン=構想を描けば、それが世の中とどう反応して、どんな結果が出てくるかという按配が自ずと分かってくる。そうなると、あなたにとって丁度よい、アウトライン(=構想)の描き方が分かってくる。自分について分かれば、次は、他人を動かすアウトラインにも応用できる。
アウトライン法に関しては、いろいろとお話することがあるが、いったんこれくらいにしておき、今回は別の仕事術をご紹介しよう。それは「歩きながら対話」だ。ビジネスを進めるうえで、顧客との商談、上司・部下との打ち合わせなど、対話の機会は極めて多い。グローバルビジネスでも同様だ。対話を超えた、3人以上のグループ討議も、対話における会話力がベースになる。対話力を高めることは、グローバル人材になるうえでも基本中の基本だ。その対話力を比較的簡単に高める方法が「歩きながら対話」にほかならない。
例えば、あなたは誰かと大事な話をする場合、どこで話をするだろうか?大事な話とは、ビジネス上の商談や、部下に対する叱責や、上司に対する抗議や、友人同士のお金の貸し借りの話や、恋人同士の別れ話だ。そんな時、会議室に鍵をかけて、誰にも聞かれないようにして話すのだろうか。
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