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退任会見に見るソニーのストリンガーCEOの限界

コミュニケーションに苛立った7年間

  • 土方 奈美

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2012年2月29日(水)

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 2012年2月1日、ソニーがCEO(最高経営責任者)の交代を発表した。12年3月期まで4期連続の最終赤字という事態を受けて、7年間同社のトップを務めた米国人のハワード・ストリンガー氏は退くことになった。

 ストリンガー氏の退任を、CNNやウォール・ストリート・ジャーナルは“step down”という言葉で表現していた。

 筆者が在学中のモントレー国際大学院(MIIS)で、共に通訳・翻訳を学ぶ英語ネイティブの学生に確認したところ、step downは辞めさせられたのではなく、本人の意思で辞めたことを表す言葉だという。とはいえasked/ forced to step down といった形で使われることも多いので、「周囲からの圧力があったのかな、とも思う」と答えた学生は多かった。続投を希望していたとされるストリンガー氏の不本意な退任のニュアンスを、step downはうまく伝えていると言える。

 日本の「ブルーチップ企業」における数少ない外国人経営者として期待されながら、ソニーを改革・再生することができなかったストリンガー氏。敗因はいろいろありそうだが、やはり言葉の壁が大きかったのではないだろうか。そう思わせる背景が、米紙の報道などから読み取れる。

言葉の巧みさが強みだったストリンガー氏

 トップ交代が発表された直後のウォール・ストリート・ジャーナルの記事をいくつか見ると、jovial, boisterous and charismatic, eloquentなどストリンガー氏の人となりを語るキーワードがいくつか出てくる。(2012年2月2日付“Bad Luck Swamped Successes During Stringer's Sony Tenure”などを参照)

 MIISの学生たちによると、jovialはよく大きな声で笑ったり、ジョークを飛ばしたりして、周囲を楽しい雰囲気にする人に使う言葉だという。「恰幅の良い人を連想する。例えて言えばサンタクロースのイメージ」という声もあった。boisterousは声の大きいおしゃべりな人、eloquentは流暢に話し弁が立つ、の意味だ。

 ウィットのきいた短いジョークや皮肉を意味するquipが得意だ、という記述もあった。1997年にソニー米国法人の社長職を打診された時には、場所がエビの踊り食いを出すレストランだったため「仕事を引き受けようか、エビをお助けしようか、迷っちゃったよ(didn’t know whether to take the job or save the shrimp)」と語った、というエピソードも紹介されている。

コメント8件コメント/レビュー

WSJの記事を読みましたが、そこまで自分の実績を主張していたイメージはなかったです。ですが「自分が悪かった」とも言っていません。ですから彼は"accepted responsibility for the company's struggles. To a degree"と記載されています。"But life is never..."の台詞は相手を見下している印象は無いと思います。場合によって大人が子供に言う台詞ですが、この場合は「私のやった全てが悪かった訳ではない」と主張しているように聞こえます。ビジネス界で「分かってないな、君らは」と受け取るアメリカ人はほとんどいないと思います。この様は立場の人が普通に言いそうな言葉です。業績不振の責任を少しだけでも自分からはずそうとしているように聞こえます。「私が全て悪かったです」と退任する人はWesternのビジネスカルチャーにいないと思います。そして“I know this doesn’t ring true..."の台詞は"I think you could make the glass half-full or half-empty"の後に付け加えています。彼は異常に批判されていると感じているように思います。リーマンショック・東日本大震災・タイ洪水・EU金融危機を考慮すれば、結果はまだオッケーだったのでは無いかと彼は主張しています。英語で言えば"It could have been much worse."その中で、彼はソニーにまったく貢献しなかったかのように扱われて、今は追い出されている気分だと思います。それで"I'll be back"と発言したのでしょう。(2012/03/04)

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いただいたコメント

WSJの記事を読みましたが、そこまで自分の実績を主張していたイメージはなかったです。ですが「自分が悪かった」とも言っていません。ですから彼は"accepted responsibility for the company's struggles. To a degree"と記載されています。"But life is never..."の台詞は相手を見下している印象は無いと思います。場合によって大人が子供に言う台詞ですが、この場合は「私のやった全てが悪かった訳ではない」と主張しているように聞こえます。ビジネス界で「分かってないな、君らは」と受け取るアメリカ人はほとんどいないと思います。この様は立場の人が普通に言いそうな言葉です。業績不振の責任を少しだけでも自分からはずそうとしているように聞こえます。「私が全て悪かったです」と退任する人はWesternのビジネスカルチャーにいないと思います。そして“I know this doesn’t ring true..."の台詞は"I think you could make the glass half-full or half-empty"の後に付け加えています。彼は異常に批判されていると感じているように思います。リーマンショック・東日本大震災・タイ洪水・EU金融危機を考慮すれば、結果はまだオッケーだったのでは無いかと彼は主張しています。英語で言えば"It could have been much worse."その中で、彼はソニーにまったく貢献しなかったかのように扱われて、今は追い出されている気分だと思います。それで"I'll be back"と発言したのでしょう。(2012/03/04)

ストリンガー氏の退任は当然。しかも、遅すぎた。この記事では、業績立て直しができなかった要因を氏と周囲とのコミュニケーション不足としているが、そもそもの原因は適格な戦略・戦術・方策が打ち出せなかったことにあると思う。日本で最高水準の報酬を受け取っていながら、退任会見での捨て台詞のようなコメントはいただけない。SONYにとって、日本にとって、悪しき7年間だったのではないのだろうか。(2012/03/02)

平井さんはスーパーマンではない。no guaranteeなのは当たり前。「平井さんがんばって」ではなく、新しいリーダーをグループ社員全員がリーダーと認めて、全員でリーダーを助けてSONYを作っていく。その気持ちを全員で共有する事が大事。SONYを作るのは平井さんでも取締役会でもなく、現場の社員達です。平井さんの仕事は、全社員が向かうべき場所に旗を立てる事。社員はその旗に向かってひたすらに進む。周りは色々言うかもしれないが、社員だけは平井さんを信じろ。文句は結果が出てから言えばいい。(2012/03/02)

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