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リストラの対象になったときの対処法

会社との話し合いを文書に残し、録音する

  • 太田 由紀子

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2012年2月23日(木)

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 前回も登場した、キャリア・コンサルタントで再就職支援のプロでもある産業カウンセラーTさんと「リストラ」という人生最大の危機にどう向き合ったらよいのかを考える。

会社の状況を把握していなかった自分にも責任

 大手企業勤務のAさんが退職に至るまでの例を紹介しよう。

 Aさんは、大手電機メーカーの経営企画室室長で48歳。希望退職(35歳以上、エンジニア以外)をほのめかされ、自分がリストラ対象になっていることに気が付いた。一人では判断しかねて、同期入社の人事部長Bさんに相談したところ、Bさんは次のように答えたそうだ。

 「今、会社の状況はとても厳しい。大胆なリストラをしないと倒産するかもしれない。倒産すれば給与も出なくなる。俺たち管理職は、若手に対して申し訳ないので覚悟しよう。今回の希望退職募集が終われば、俺も次の募集で退職を考えている」

 Aさんにとって23年間のこの会社での生活。前半は会社の売り上げが拡大し、やりがいもあった。しかし、ここ数年は業績不振が続いていた。

 「自社製品もなかなか売れず、競合企業も増えて苦戦が続いているのは分かっていたのですが、『まあ、なんとかなる』『うちの会社が潰れるわけがない』とたかをくくっていた。危機感のなさが、今の状況になったと反省されていました」とTさんは言う。

 希望退職による退職加算金は45~50歳に一番手厚い。Aさんは、このあたりが潮時と覚悟して、希望退職に応募した。

 「もう少し前に危機感を全社員で共有できていればよかったのかもしれない。経営者が悪いとばかりは言えない。経営者に情報提供していたのは、現場を管理する自分なのです。そこに危機感がなかった」

 退職前にAさんが言った言葉だ。Tさんは今までの経験から、Aさんの将来は明るいと話している。他人のせいにせず自分の責任と思える人だからだ。実際に、Aさんは新しい就職先が決まっているという。

 Tさんによると、数年前まではリストラ対象になりやすい人にははっきりとした特徴があった。「自己中心的」「権利ばかり主張する」「勤務態度が悪い」「売り上げ増に貢献しない」などだ。だが最近は、これといった落ち度がない普通の社員でもターゲットになりやすいという。

 上司の言いなりになっているイエスマンも危ない。かつての日本企業では、上司に忍耐強く従うイエスマンに徹することが生き残りのための1つの方法だった。しかし、今の日本企業には業績を上げない人を置いておく余裕はない。

 「経営者を信じてついてきたのに、自分たちだけが責任を取らされて辞めさせられた」という言葉をニュースなどでよく聞く。Tさんは、会社の中しか見ていない社員にも責任はあると指摘する。

コメント2件コメント/レビュー

自分自身似通った経験を踏まえてコメントします。 私の場合は所謂『団塊の世代』に属していて、同年代の社員数も多く、且つ給与レベルが社外と比べても高かった。 会社は1993年頃の不調時を除くと、常に高い利益を上げ続けていたのですが、2000年代に入って調子悪くなり、55歳で早期退職する様に課長以下の職位の全社員に勧めていました。 退職と言っても退職時の55%の給与で子会社に再就職をする事も出来た。 子会社への再就職を希望しない場合は退職金に更にプレミアムが上乗せされていました。 早期退職を勧められた時に、『会社と若い後輩達の為』との思いで直ぐに退職を決めましたが、今考えてみれば残る事も選択肢として熟慮しても良かったのではないかと感じた事もあります。 当時の私は迷う事無く子会社に移りました。 仕事は全く同じだったのですが、同僚からの目線は変化しました。 会社のためと思っての行動でしたが、誰一人としてその事を評価する人がいなかった事には愕然としました。 ほぼ同じ年配で会社に残った人もいましたが、別にどうという事無く定年まで働いていました。 この様に考えると筆者が言う様にもっと慎重に対応すべきだとこれから早期退職を勧められる人にはアドバイスしたい。(2012/02/23)

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自分自身似通った経験を踏まえてコメントします。 私の場合は所謂『団塊の世代』に属していて、同年代の社員数も多く、且つ給与レベルが社外と比べても高かった。 会社は1993年頃の不調時を除くと、常に高い利益を上げ続けていたのですが、2000年代に入って調子悪くなり、55歳で早期退職する様に課長以下の職位の全社員に勧めていました。 退職と言っても退職時の55%の給与で子会社に再就職をする事も出来た。 子会社への再就職を希望しない場合は退職金に更にプレミアムが上乗せされていました。 早期退職を勧められた時に、『会社と若い後輩達の為』との思いで直ぐに退職を決めましたが、今考えてみれば残る事も選択肢として熟慮しても良かったのではないかと感じた事もあります。 当時の私は迷う事無く子会社に移りました。 仕事は全く同じだったのですが、同僚からの目線は変化しました。 会社のためと思っての行動でしたが、誰一人としてその事を評価する人がいなかった事には愕然としました。 ほぼ同じ年配で会社に残った人もいましたが、別にどうという事無く定年まで働いていました。 この様に考えると筆者が言う様にもっと慎重に対応すべきだとこれから早期退職を勧められる人にはアドバイスしたい。(2012/02/23)

 普段はあまりお声がかからないのに、退職・解雇案件となると途端に双方の陣営から猫なで声で相談される社会保険労務士(苦笑)です。 いささか儀礼的とはいえ、後半部分にしっかり会社への対抗策を示されていたので一安心しましたが、大手企業に勤務していたAさんはいささかお人良しが過ぎて、再就職先も決まっているとはいえ心配です。 大企業から早期退職で転職する場合、大抵の場合はより企業規模の小さな会社に再就職することになりますが、企業規模が小さくなればなるほど複数の業務をかけ持ちするのも当たり前で、大企業出身の方の中には中々頭の切り替えができない方もいます。 そういう意味では、たとえ転職する気持ちがなくとも、会社側からいきなり言われて慌てる前に、自分の客観的な市場価値というものを定期的に市場に評価してもらうのも自己防衛策だと思いますね。(2012/02/23)

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