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うつ病を経験した誰もが恐れる再発

100%の状態に戻ってからの復帰が重要

  • 太田 由紀子

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2012年3月8日(木)

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 過去14年にわたり毎年、3万人以上の人が自ら命を絶っている。厚生労働省“自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム”の調査から、自殺既遂者は、うつ病等の気分障害が自殺の要因として特に重要であることが明らかになっている。現在の厚生労働省における自殺対策の中核となっているのが、うつ病対策だ。

 うつ病は心の風邪と言われる。風邪は休息と投薬などにより完治する。もちろん、うつ病も正しい対応や治療によっていつか治る。しかし、完治したかどうかの見極めが難しい。また、うつ病は再発しやすいことをご存じだろうか。うつ病を発症したほとんどの人が、再発を恐れていることも事実だ。

休職と復職を繰り返しついに自殺未遂

 今回は、10年以上独りでうつ病に苦しみ、その後産業カウンセラーYさんとの出会いで、新しい人生を歩み出すことになったKさんの事例を取り上げる。

 Kさん(女性、現在52歳)は独身である企業の総務部に勤務している。3人姉妹の末っ子で、母親にとても厳しく躾けられて育った。大学卒業後、会社へは親の縁故で入社した。入社当時は秘書課に配属され、女性らしく魅力的なKさんは、とても可愛がられたようだ。

 入社から5年後、地方への異動辞令が出て、地方都市で寮で暮らすことになった。

 「Kさんは、いじめられたと言っていましたね。彼女はずっとお嬢さん育ちされてきて、もしかしたら、ビジネスライクに言われたことを『否定された、嫌われた』と思い込んだのかもしれません。そして知らない土地で一人きりの暮らしになったことも重なった、どん底の精神状態のときにお母さんが突然亡くなってしまわれたのです」

 Kさんが30代前半の頃だ。産業カウンセラーのYさんは、Kさんの話を振り返りながら語ってくれた。

 Kさんは寮で、自殺を図った。発見が早かったため未遂で終わり、一命を取り留めたKさんは、地方都市の病院を受診する。病院でうつ病と診断され、会社を休職し半年間入院した。退院後、投薬を続けながら地方都市の職場に復帰するが、3か月後うつ病が再発した。精神状態を考慮した会社はKさんを本社へ戻し休職扱いにした。病院の診断で投薬を続けながら再び職場復帰したが、うつ病が再発し、また休職になった。その後何度も復職と休職を繰り返し、自殺未遂も起こした。

 何年にもわたり、休職と復職を繰り返すKさんに困惑した会社の上司は、企業の相談室に行くよう指示した。

 一般的に、メンタル面の悩みを抱えていても、同僚などに知られるのが嫌で相談室に行くことを躊躇する人が多い。だが、この相談室は別の建物にあったため、同僚などに相談室へ行っていることを知られることはなかった。また、カウンセラーには守秘義務があり、上司とはいえ面談内容を報告する義務はなかった。Kさんは初めて人目を気にせずに本音を言える場を得たわけだ。この相談室で出会ったのが、産業カウンセラーのYさんだった。Kさんが40代前半の頃だった。

 「死にたい。何のために生きているのかわからない」

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