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相手を尊重できない二人に起きたパワハラ事件

同僚を怒鳴ったことがきっかけで子会社へ移籍される

  • 太田 由紀子

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2012年3月29日(木)

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 都道府県労働局に寄せられる「いじめ・嫌がらせ」に関する相談は、2002年度には約6600件であったものが、2010年度には約3万9400件と急増している。

 職場でのいじめ・嫌がらせ、いわゆるパワーハラスメントが近年、社会問題として顕在化していることを踏まえ、厚生労働省が設置した「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ」は昨年7月から、予防策や解決策について検討を重ねてきた。1月30日に開催した第6回の会合で、どのような行為がパワーハラスメントに当たるのかを以下の6つに定義した。

(1)暴行・傷害(身体的な攻撃)
(2)脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言(精神的な攻撃)
(3)隔離・仲間外し・無視(人間関係からの切り離し)
(4)業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)
(5)業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと(過小な要求)
(6)私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)

 この6つの内容を見て自分の職場には無縁なことと思った方は、気が付いていないだけかもしれない。

 今回は、性格や考え方が違う2人の同僚が、ささいなことからぶつかり合い、一人が異動になるほどの大きな問題になった事例を取り上げる。

仕事への向き合い方が全く違う二人

 産業カウンセラーのYさんが、メンタル支援策を導入するために、ある企業に通っていた際、総務部長からアドバイスを求められた。総務部の女性社員Tさんと男性社員Oさんがうまくいっていない様子で、Tさんから相談を受けているということだった。

 Tさんは、離婚して小学6年生の娘と二人暮らしの40代前半の女性で、仕事は経理担当だ。決められた仕事を時間通りにコツコツと寡黙にこなし、定刻になったら帰宅する。おとなしい女性で仕事中の私語は一切ない。あまり社内の人間と付き合っている様子もなく、仕事は親子二人の生活を維持するためのものと割り切って、一生懸命に仕事をしているようだ。家庭の事情を知る同僚はいないようだった。

 一方のOさんは、独身の30代前半の男性で、仕事は庶務担当だ。大学でラグビー部に所属していた体育会系で、毎朝出社すると「おはよう」と大きな声で社員みんなに挨拶する。仕事はきちんとやるが、仕事の話も、それ以外の雑談でもあっけらかんと大声で陽気に話して笑いを取るムードメーカーのような存在だ。

 Tさんの相談の内容は、隣に座るOさんの言動が気になってしかたなく、高圧的な態度に日常的に嫌な思いをしているので席を離してほしいというものだった。

 総務部長は、二人の様子を気にかけていたものの、それほど深刻な問題だとは思わず、具体的な行動にはうつさなかった。

 事情を聞いたYさんは、二人の席を離すように総務部長に提案した。二人が互いにどれくらい嫌悪感を抱いているのかわからないが、とにかく席を離して距離を置いたほうがいいと考えたからだ。

 しかし、深刻な問題ではないと考えていた総務部長は、Yさんの提案を実行しなかった。そして事件は起こった。

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