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「大歓迎してくれた中国、今では出てけと言わんばかりの態度」は本当なのか?

2012年4月27日(金)

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 数年前に中国の労働コスト上昇、輸出産業政策変更などの要因から起こったチャイナプラスワン、中国以外の進出先として有力であったベトナムには多くの日本企業が進出した。先日ベトナムのハノイに行ったついでに、企業駐在員の中で、中国に勤務経験があり、現在ベトナムで勤務している方に話を聞き、中国とベトナムの労働力の比較を行ってみた。

「中国人労働者は優秀」

 話を聞いたのは自動車関連メーカーとIT関連の方々。サンプルが少ないので、あくまで参考として聞いて欲しいのだが、まず驚いたのは「中国人は優秀だった、やる気もあった。でもベトナム人では・・・」という共通したフレーズ。この方々は中国に勤務していた時に、中国人をそんなに賞賛していたのだろうか、と思うほどの褒め方だ。

 「ベトナムに来て初めて分かった。いや中国勤務を終えて日本に一度に帰国し、勤務した時に気が付いた。日本の若者にはガッツが感じられなかった。皆言われたことだけをやっていた。ベトナム人も同じだ。でも中国人は違う。彼らは我々に提案し、自ら実行していた」。「中国人は残業もいとわず、旧正月でも働いてくれた。でもベトナム人は、すぐに帰宅してしまう。家族が大事なんだろうか」「中国は究極の資本主義、日本とベトナムは社会主義」そんな話が飛び出してくる。実に示唆に富む話だ。

 確かにここ数年、中国人労働者の生産性は他のアジア諸国よりかなり高い、との評判を取っている。ベトナム人の生産性は中国人の6-7割、と口にする現地駐在員や研究者もいる。ただ最近は中国人も全般的に言って、お金と労働の関係を考えるようになり、権利意識も高まっており、ストライキが起き、訴訟も増加している。労働コストは相当高くなっている。一方ベトナムはとりあえず賃上げを叫んでおこう、という雰囲気で、生産性が低いままストライキが起こり、賃上げが進行している。「物価も便乗値上げが多い」と言われている。生産性と労働コストを相対的に比較するとまだ中国が優位なのだろうか。

時代と共に変化する労働者

 生産効率が良い、と言っても中国人も昔からこうだったわけではない。改革開放後、中国に関わっていた人は皆知っていることだが、80年代中国は究極の社会主義国家だった。人々にやる気は見られず、商店やレストランでもお客に愛想をふりまくことはおろか、「謝謝」という言葉さえ、聞いたことはなかった。「謝謝」は昔外国人が使う言葉だったのである。それは「仕事をしてもしなくても給料は同じ」という社会システムでは仕方がないことだったかもしれない。

 それが90年代に入ると一部の人が富を得るようになり、人々が徐々にそれに習い始めた。国営意識の抜けない労働者も多かったが、特に上海や広東省は瞬く間に変化して行った。働くこと、才覚を働かせることにより豊かな生活が出来ると分かると、皆懸命に職を求めた。企業側も相応の努力をし、労働力の引き上げを行ってきた。これが生産性の向上に寄与した。

 しかしここに来て、「金が全てではない」といった考えも出て来ている。中国人、と一言で言っても、その生きてきた年代により、相当に違いがある。年代別、地域別、そして階層別に考えないと、付き合い方を誤ることになる。これまで見て来た中国人労働者は、確かに給料の高さを重視する者は多いが、実は企業の安定性も重要だと感じている。その点では日本企業に対する一定の評価があるのだが、経営側が期待する活力が見出されないケースも多い。

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