• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

米国版「生活保護」でも不正受給が悩みの種

福祉の拡大は国家権力の拡大?

  • 土方 奈美

バックナンバー

2012年7月3日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 日本では社会保障と税の一体改革の議論が続き、生活保護の不正受給に注目が集まっている。米国でも秋の大統領選をにらみ、社会のセーフティネットのあり方が民主・共和両党の主要な対立軸となっている。

 ここ数カ月、米国のメディアに”Obamacare(オバマケア)”という言葉が頻繁に登場した。2010年3月にオバマ大統領が署名した医療保険制度改革法のことで、正式名称はthe Patient Protection and Affordable Care Act(PPCAC、患者保護並びに医療費負担適正化法)という。オバマ政権は4700万人にのぼる医療保険無加入者をなくすための大きな一歩として、1期目の主要な実績に掲げてきた。

 とはいえ、Obamacareを医療保険制度改革法の同義語として安易に使うのは禁物だ。同義語として使われる例も増えてはきたが、ワシントンポスト紙が“a derisive term coined by its detractors”(反対派が考案した冷笑的な表現)と説明する通り、もともと野党・共和党が新法を批判したり、けなしたりするために使った言葉だ。日英翻訳者の知人は「反対派がテレビなどで繰り返し否定的な文脈で使ったため、この言葉自体に新法に批判的なニュアンスが染みついた」と指摘する。不用意にObamacareという言葉を使うと、反制度改革・反オバマ的な印象を与えてしまうかもしれないわけだ。ホワイトハウスのホームページではHealth Reform, New Health Lawといった表現を使っている。

医療保険の導入は自由の侵害?

 成立から2年以上も経った今、なぜオバマケアに注目が集まったかといえば、新制度のカギを握るthe individual (insurance) mandate(個人に医療保険加入を義務付け、違反すればペナルティを科すという条項)が米国憲法に違反していないか、3月以降連邦最高裁で激論が繰り広げられていたからだ。結局6月28日、最高裁の9人の判事は、5対4の僅差でオバマケアを支持する判決を出した。共和党を中心とする反対派の主張は、連邦政府が国民に医療保険の購入を強制するのは合衆国憲法の州際通商条項の拡大解釈であり、自由の侵害だ、というものだった。興味深いのは反対派がオバマ大統領とオバマケアを批判する際に“socialism/ socialist(社会主義/社会主義者)”という表現を使っている点だ。

“The Obamacare is quite clearly the crown jewel of Socialism.
(「オバマケアはまさしく社会主義の象徴だ」、2011年2月11日の共和党・ミシェル・バカマン連邦下院議員の発言)

“Obama’s socialist policies are bankrupting America.”(「オバマ氏の社会主義政策は米国を破産させようとしている」、2011年9月14日、共和党の大統領予備選挙に出馬していたテキサス州知事リック・ペリー氏の発言)

コメント5

「ニュースで読みとく英語のツボ」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

プロフェッショナルとして、勝負どころで安易に妥協するなら仕事をする意味がない。

手嶋 龍一 作家・ジャーナリスト