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カッとなったら、まず一呼吸

怒りを表現する前に心がけること

2012年9月7日(金)

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 前回も多くの方からコメントをもらいました。いくつもの怒った経験と、それを通しての考え方など、興味深く読ませていただきました。さっそく本論に入ります。

 怒りはほとんどの場合、突然発生する。

 不意に怒りの感情が突き上げてきて、頭に血が上ってカッとなる。先日、自転車を走らせていたところ、いきなりクルマが現れて、ぶつかりそうになった。急ブレーキをかけて何とかしのいだが、思わず「危ない、気をつけろ!」とカッとなって叫んでいた。

 身の危険を感じて、私は年甲斐もなく大声を出してしまったのだが、クルマを運転していた女性が窓から顔を出して「ごめんなさい」と謝ってくれ、落ち着きを取り戻した。実は道がカーブしているのだから、こちらもスピードを落とせばよかったのだ。

 カッとなると、人間前後の見境がつかなくなる。怒りの感情は強いエネルギーを伴う。ムシャクシャして頭にくると、怒りのエネルギーが暴れ出して、自分でも手がつけられなくなる。その結果、相手との関係にヒビが入り、修復不可能になりかねない。

 身の危険のように、純粋に突発的な例もあるが、カッとなるには疲労や日頃のイライラも関係しているようだ。普段、小さな怒りを覚えながら、それを口に出さずに我慢して、怒りが蓄積されていって、あるきっかけで激しい怒りとなって表れる。あちこちで見かける例である。

 私には、遠い昔のことだが苦い思い出がある。

感情に任せて発した一言

 大学4年生の年の暮れ。

 当時、大和運輸――今のヤマト運輸――に就職が決まっていた。会社から「年末の繁忙期に、配送所でアルバイトをするように」と言われて、東京・世田谷の配送所で10日間のバイトをしたことがある。その時のことだ。

 年末は贈答品の量が通常の7倍に膨れ上がって、どの配送所も正規の社員以上にバイトで働いている人たちが増える。私はその中の一員として、内勤を命じられた。配送所の中にいて、荷物の整理や伝票処理などを行うのが主な仕事だった。

 外に出て、自転車――当時は大半が自転車だった――に山のように荷物を載せ、担当地域の家に、1軒ずつ品物を配達して回るのが外勤の仕事で、バイトのほとんどが外勤だった。彼らは夕方の5時頃、配達を終えて帰ってくる。戻ってきて、その日の配達状況を窓口で報告するのだが、なぜか彼らが帰ってくるのは5時前後に集中していて、窓口にはいつも、7~8人の行列ができていた。

 実は、私がその窓口の担当だった。報告を聞いて、できるだけテキパキと処理したいのだが、不馴れと不器用が重なって、思い通りにはかどらず、列をなして待っている彼ら同様、私も自分に苛立っていた。

 ある日の夕方のことだった。その日は10人近く配達の人たちが並び、おまけに風の冷たい、寒い日だった。真ん中ぐらいに並んでいた、やせた男が、待ち切れないのか大声を出した。

 「なにモタモタしてるんだ、いい加減にしろ!」

 怒鳴られた私は瞬間、カッとなった。〈こっちだって一生懸命にやってるんだ、人の気も知らないで、なんだあいつ!〉。目に映った彼のやせた姿が、カマキリそっくりに見えた。頭の片隅で〈言うんじゃないぞ〉とささやく声がしたが、怒鳴られて頭に血がのぼり、気がついたら大声で「うるさい、このカマキリ!」と言い返していた。

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